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「虚」と「実」の間にあるもの
婦人服アパレルなど多方面からの新規参入もあって、ファッションの新しい分野として活気づいているのがルームウエア(部屋着)。つまりラウンジウエア、リラックスウエアの市場。
婦人服アパレルはトレンド性を盛り込んだ持ち前の企画力で挑み、インナーアパレルは機能性を大切にし、SPAは低価格で勝負というように、どこからもアプローチできる分野になっている。
ただ、残念なことに皆、テイストが似たり寄ったり。惹かれるものに乏しいというのが正直の感想。妙にかわいすぎたり、チープだったり…。
家の中で過ごすプライベートな時間に、あまり高い価値を置いてこなかった文化的背景は、そう簡単には変えられない。

私が注目しているドイツの「WEISS(ヴァイス)」は、いつものことながらシンプルなカットソーでありながらシルエットがきれいで、着たいと思わせてくれる。
いわゆる高級ブランドではないが、一般のカットソーとは一味もふた味も違う。
デザイナーによると、2011春夏シーズンは、より「多機能」が求められているという。
夜寝る時だけでなく、週末や仕事から帰った後のリラックスした時間を過ごす服。いろいろな機能を兼ねることが以前にも増して求められるようになったというのだ。

アシメトリーやドレープがデザインポイントのトップスに、ニューアイテムのボーイフレンドパンツをはじめとするはきやすいボトムに、ストンと着れるワンピースも。
トップ&ボトムのバリエーションはおしゃれなパジャマであり、部屋着になるし、時には単品でうまくコーディネイトすると街着にも。
ラク(快適)であることと美しいことは決して反比例しないことを証明している。

アウターで着られるといっても、アウターウエアではない(ここが重要なポイント)。もちろん従来のインナーウエアの域にもとどまっていない。
アウターウエア(外着)とも、インナーウエア(下着)とも微妙に違う分野。

ここで私はなぜかいつも、近松門左衛門の「虚実皮膜論」を連想してしまう。
「芸」(アート)の神髄は、「虚」と「実」の間のほんの「皮膜」のようなところにあるという有名なあれ。
衣服はアートとは異なるが、日本にはもともと「間」や「膜」を大切にする文化があるのだから、このあいまいなルームウエアの市場もいいかたちで成熟してほしいと願う。
ルームウエアに象徴される新しいランジェリーの未来像は、まさに「虚」(夢)と「実」(実用性、機能性)の間にあるのかもしれない。
 2010/07/19 10:05  この記事のURL  / 
胸はいろいろあっていい
国内有力メーカーの主力商品は、いつも季節前倒しで発売されるが、トリンプ・インターナショナル・ジャパンの2010秋冬シーズン「天使のブラ」は、初めて2タイプで攻勢をかける。
既に7月中旬から店頭にお目見えしている「ハイブリッドスリム」に続き、8月中旬から発売されるのが「丸胸セブン」。
カップ部が7枚ものパーツではぎあわされており、丸みのあるナチュラルなバストシルエットを作るというもの。「ナチュラル」といっても、そこはトリンプらしく、決してカップが薄くはないのだが、見た目にもふんわりした立体感が特徴となっている。

ちょうど貝のモチーフのようにも見える7枚の“はぎ”を、もっとデザイン的に強調してもよかったかもしれない(あくまで私見です)。

皆がみんな、過度にバストをボリュームアップさせることを望まないし、またシャープに前に突き出したバストラインを好まないはず。だから、このように選択肢が増えたのはうれしい。

下着というのは本来、年齢からは自由であってあくまでパーソナルなものではあるが、昨今のようにエイジング意識が浸透してくると、やはり年代によって合う合わないというのがあることを痛感する。

不特定多数を狙うキャンペーン商品は概して20代、30代の体型にフィットするものである(50代にはちと難しい)ことは紛れもないが、これはその対象層を少し広げてくれそう。
 2010/07/16 09:51  この記事のURL  / 
その他海外見本市情報
パリ「モード・シティ」以外にも、続々と海外のランジェリー見本市情報が入ってくる。

8月にアメリカのニューヨークとラスベガスで開催されるのが「CURVE(カーヴ)」。
www.curvexpo.com

10月には、「モード・シティ」の主催者が中国・上海で開催する「上海モードランジェリー展」。
www.shanghai-mode-lingerie.com
 2010/07/15 09:07  この記事のURL  / 
9月にトレンドセミナー
世界のランジェリーとビーチウエアの最新情報が満載の「モード・シティ」と、併設される素材展「アンテルフィリエール」。

9月上旬にパリで開催されるこの世界最大のランジェリー見本市へ、今回も武田は取材を断行します。今、世界はどのように動いているのか、またどこへ向かっているのか――日本の市場関係者にそのエッセンスをお伝えしたく、恒例のトレンドセミナーを開催します。

開催日は、9月28日(火曜日)で、11時からと午後2時半からの2回実施。
今回は大阪のみの開催になります。
特別ゲスト講師として、旭化成せんい(株)マーケティンググループ・シニアコーディネイター、杉山圭子さんにもお越しいただき、とくに素材傾向について語っていただきます。

1名2000円の参加費用(高いとは言わせません!)をいただきますが、先にお伝えした視察ツアーご参加の方々は無料で参加できます。

アーク・スリー・インターナショナル主催の視察ツアーは、申込締め切りが7月末に迫っています。
皆さま、ふるってご参加ください。
 2010/07/13 00:09  この記事のURL  / 
新しいメディア戦略
イギリスブランド「メイド・バイ・ニキ」から、以下のようなメールが届いた。
ソーシャルユーティリティサイト、フェイスブックを使った販促の手法。
時代は刻々と変化している…。


Hello Naoko
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Hope to see you there,
Niki

ちなみにこのブランドは、常に次代のファンデーションというもののあり方を具現化していて興味深い。
世界のランジェリーデザイナーブランドを紹介している『コンテンポラリーランジェリーデザイン』の表紙も飾っている。
 2010/07/12 22:50  この記事のURL  / 
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プロフィール
武田尚子(たけだなおこ)
ジャーナリスト・コーディネイター

ボディファッション業界専門誌記者を経て、1988年にフリーランスとして独立。
ファッション・ライフスタイルのトータルな視野の中で、インナーウエアの国内外の動向を見続けている。
また、セミナー講師やコンサルタント業務も行っている。
武田尚子プロフィール
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