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「なんとなく」はもうやめよう
皆さんはご存知のこととは思いますが、組織・店舗の売上というものは、どの業種であっても分解することができます。

”売上=(買上)客数×客単価”

当然、この業界のどの組織にも、売上予算とういうものは存在する筈です。年・月・週・日等に予算・目標というものは、立案されていることでしょう。

しかしながら、この売上予算を分解し、行動計画を立てている組織は、意外に少ないのがこの業界の現状ではないでしょうか。以下、売上を分解して色んなことを考察してみると?

(例)年間売上目標が1億円の店が、過去データを参考に下記の客数・客単価目標を立てた。
(売上)1億円=(客数)5,000人×(客単価)2万円


その店の店長は、売上の公式を更に分解して考えてみた。

・1日の平均客数(5,000÷12)÷31=約13人
・店舗での買上率目標を10%→1日の平均来店客数、約13÷10%=約134人
・営業時間は8時間なので、約134÷8=約17人→1時間平均約17人の来店。

という数値をはじき出し、本部のPR部門と連携して、1日約130人来店してもらえる施策。本部と店頭がすべきPR戦略を具体的に立案した。

更に、買上率目標も本部と連動し、クーポン等のタイミング・時期などを打ち合わせた。店頭でもスタッフの目標を細分化し解り易く。更に本部と連携し販売方法(商品・VMD)等具体的な施策を立案した。

また、客単価を1点単価とSET率と分解して考え、具体的な施策を(客数と)同じように作った。そして、過去数年の1点単価の推移を調べ、本部MD側の問題点まで指摘した。

このように考えると、なんだか遠く見えた数値目標も達成できるような気がしませんか?

また、よくこの業界では人材教育にあまりお金を使いたがらない傾向がありますが、以下のように考えてみたらどうでしょう。

”某企業は、MD精度を高めるため、講師を呼び勉強会を企画をした。参加メンバーは10人。1日6時間を計3回。行うことにした。それにかかる料金は1回15万×3=45万円の投資になる”(メンバー1人につき4万5千円の投資)

このことを、費用対効果で考えれば、年間で45万以上の粗利益高が増えればいいということになります。今回は50万の粗利益高が増えることを目標にしたとすると。どのような効果が上がればいいでしょうか?

・年間粗利益率40%の会社で、50万÷40%=112.5万。年間で112.5万以上の売上が上がった。(更に1か月に分解すると、月平均9万4千円分の売上アップ効果があればいい。)

・年間売上1億で、粗利益率50%の会社で、売上は5%下がり9500万になったが、粗利益率が前年より3.2%が改善された。

このような結果になれば、この勉強会は大いに効果があったと言えます。設備投資やその他投資もこのような考え方ができれば、目先の金額の大小に騙されず、効果的な投資ができるのではないでしょうか?

この業界は、未だに「感覚まかせの決定」や「根性論による、達成不可能な目標」が横行してるのが現状です。今後、そういった組織が生き残るには厳しい状況です。

だからこそ、漠然とした大きい数値目標や目先の金額の大小に捉われるのではなく、物事を細かく分解して考えること・習慣を身につけることが重要なのではないでしょうか。

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 2017/06/29 08:00  この記事のURL  / 

ファッションデザインではなくビジネスデザインが描ける人材を
先日、こんな記事を見つけました。
”ファッションブランド支援コンテストが続々と支援開始”
https://www.fashionsnap.com/news/2017-06-22/fashioncontest/

簡単に端折って話すと、優秀な若手デザイナーのブランド設立や海外進出支援をするプロジェクトが続々と出来ているということです。

若い人材を発掘ということは、業界によっては好ましいことです。若手デザイナー発掘の試みは別段悪いとも感じません。(昔からよく行われていることでもありますが)

しかしながら、昨今のこの業界の現状は、デザイナー職の需要に対して、圧倒的に供給が上回っています。

にも拘わらず、ファッションと言えば、「デザイナー」という発想に、何故行き着くのかが、私には全く理解できません。(そもそも、現状の百貨店・セレクトショップバイヤーが認めたブランドが素晴らしいと言えるのか?)

業界全体の発展を考えたときに、超優秀なデザイナーを発掘したところで、そのことでこの業界の現状が良くなるのでしょうか?おそらく、日本だけで考えれば、そのことで潤う人はほとんどいないでしょうし、おそらく、マスに支持されないスモールビジネスにしかならないでしょう。

海外で成功すればビッグビジネスなるかもしれませんが、実際、そこを目指し頑張っているデザイナーが多いということも事実ですし、そのことはいつの時代も変わることはありません。おそらく、その中から天才は勝手に出てくる筈です。

仮に優秀な若手を発掘。チャンスを与えたいと考えるのであれば、デザイナーという枠に捉われない、”ファッションビジネス新事業コンテスト”こそ開催すべきです。

評価基準は単純に
・事業の発想・着眼点。
・実現可能な具体的な事業計画
・(その事業が)売れるのか?売れる可能性はあるのか?

これだけで十分でしょう。

そうすれば、デザインが出来ずとも、アパレル業界の仕事の経験がなくとも、学生でも自由に応募が可能になります。また、私のようなこの業界にどっぷり浸かり、既成概念に凝り固まった発想ではない新しいファッションビジネスのアイデア・可能性を引き出せる筈です。

審査員も事業側が指定するのではなく、アパレル業界以外の他業種。工場等の製造側、既存アパレルも含め自由参加にする。そして昔のスター誕生のように、気に入れば「その事業!うちでやろう!!」みたいなプラカードを上げるシステムにし、実際のビジネスに繋がる。みたいな感じになると理想的です。(想定されるリスクは、事前に抽出しリスクヘッジをしなければならない。)

現在、私は学生の卒業研究として、上記のようなことに携わらせて頂いてます。(私のようなものを呼んでくれた先生に感謝です。)

学生の着眼点や発想は、私のようなオッサンでは思いつかないものばかりです。(良い悪いは別として・・・)また、そこで「事業計画」を作成する勉強が出来れば、ビジネスに対しての意識も高まる筈です。

しかし、そのことが「今後に繋がる大事なこと」と、どれだけ学生が理解出来ているかどうかは知る由はありませんが(笑)、業界での需要より供給が遙かに多いデザイナーを多く産み出すよりは、有意義なことだと実感します。

だからこそ、目にみえない優秀さをもった人材を幅広く発掘するためにも、”ファッションビジネス新事業コンテスト”に限らず、既存の発想に捉われない、チャンスを掴める場が増えることを願い。今回のブログを終わりにします。

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 2017/06/26 08:00  この記事のURL  / 

不安だからこそ・・・
今回は私自身の話を書いてみようかと思います。

独立して会社を設立し、3年以上が経過しました。この3年。何度も危機を迎え、ときには「会社。もう畳もうかな〜。」なんてこともありましたが、なんとか生きています。

この3年。色んな経験をし、ときには、家庭教師的な仕事も行っています。そんな中、この3年で何が成長したのか?というと、とにかく仕事の大小に関わらず、事前準備を入念に行うようになったことでしょうか。

それでも、仕事に臨む前は不安が多くありますし、正直いうと今の仕事の「正解」が今でもわかりません。それでも、少しでもクライアントの役に立つようなことができれば!と日々努力を重ねています。

ここで、少し話は変わりますが、仮に私が組織人の時に、上記のような気持ち・意識で仕事に臨んでいたら、結果はどうだったのだろう?とふと思うときがあります。今のような姿勢で仕事に臨んでいたら、きっとその時。何かが変わっていたかもしれません。

では、何故そういった思考に至らなかったというと、やはり心のどこかで、自分が多少適当に仕事をしても、給料は貰えるし、会社は無くなることはないだろう。という楽観的思考があったように思います。まるで公務員のように・・・

だからこそ、仕事に対して事前準備を事欠いたり、必死さを欠いていたのでしょう。

経営者の方であれば、私が冒頭で述べた、「言いようのない不安」に駆られる方も多いでしょう。しかしながら、経営者になったり、リーダーになってから、初めて見える景色があるのも事実です。そのことを多くの社員たちに共有してもらいたいとしても、経営者やリーダーと同じ意識を持たせるのは中々難しいことです。

昨今、このアパレル業界は厳しいとよく言われます。

もし、そのような状況で仮に経営者やリーダーが未だに過去の成功体験に捉われて、「自分のところはダイジョブ」と高を括っていては、その組織の未来は厳しいと言わざるえないでしょう。

この先の未来は誰にも予測はできません。しかし、常に不安に感じ、事業の正解が解らないからこそ、事前準備を怠らない。時代の変化によって、相対的に手段を変える等。様々な企業努力を重ねるのかもしれませんし、そういった組織の方が、先に残っていく可能性が高いのかもしれません。

これから先、私自身はどうなるかわかりませんし、不安も消えることはないでしょう。
だからこそ、事前準備や学習を重ね、今後も人の役に立てるよう努力し続けたいと思います。

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 2017/06/22 08:00  この記事のURL  / 

企業会計とMDは切り離せない
企業会計の基本は財務3表だと言われます。このことはアパレル小売業にも例外なくあてはなることです。

そもそも財務3表って何?って方もいらっしゃるので、以下記載すると。

・損益計算書(PL)
・貸借対照表(BS)
・キャッシュフロー計算書(CF)

この3つのことを指します。私は会計の専門家でもなんでもありませんので、詳しいことはここでは述べませんが、私が関わるMDと実際に基づくものもあります。それは、PLとCFです。

損益計算書とは?
”売上から販売管理費等の経費を引いて、1年間でどれだけ儲かったのか?を表すもの。”

更にいうと、経費を上回る売上総利益高(粗利益高)が稼げれば、営業利益が黒字になります。売上が多くても、粗利益高が少なく、経費が粗利益高を上回れば、その組織は赤字になります。

当然、MD数値設計をする際は、まずこのPLの予算設計に基づき、数値を設計しなければならないということです。

だからこそ、MD数値には当然粗利益の設計が必要になります。しかしながら、現状まだ多くの組織が、会計とは別にMD数値を組み立て、粗利益をMD予算設計していない組織があるのが現状です。

粗利益率が表すことは、実は多くあります。例えば?
・店頭でのOFF率の具合→セールしていない時期に粗利率が低ければ?
@ スタッフの友人が来た。(友人割引?)
A 店長の裁量でB品を安く売った?

等色んなことが考えられますし、セール月の粗利率の予算は当然セールを見越して低めに抑えなければなりません。

また、セレクトショップで言えば、買い付け品(原価率が高い)が多くうれていれば、粗利率が低く表示されます。それだけ粗利率の増減と現場(店頭)は結びつくということです。

だからこそ、粗利率の概念は会計時だけでなく、MDの数値表現として絶対的に必要なものと考えなければなりません。

キャッシュフロー計算とは?
”1年でキャッシュが残高がどれだけ増減したかを表すもの”

近年では企業会計で一番大事なものとされています。

MD数値とCFとの関わりと言えば、やはり仕入に関することになります。MD仕入予算の設計が適当。もしくは、飾りだけでのもので誰も守っていない。程度のものだと、経理が困り、必ずCFに支障をきたしてしまいます。また、在庫回転が悪くければ、CFも悪化します。

事前にリアルなMD数値設計を行った上で、具体的な仕入計画を作成し、経理と具体的な打ち合わせをしておけば、経理も日々CFに悩むことは少なくなるでしょう。

また、期中では粗利・在庫コントロールを可視化することで、在庫回転が厳しい時は素早く対応練ることで、商品を現金化するスピードを速めることをができるかもしれません。

現状この業界の多くの企業の商品担当者は、売上以外の数値に興味を持っていない人も多くいます。しかしながら、そういった組織が今後生き残っていくのが難しい時代になりました。だからこそ、商品だけでなく、企業会計とMD等の組織の管理会計結び付けて見直す、そして学ぶことも、このご時世必要なことではないでしょうか。

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 2017/06/19 08:00  この記事のURL  / 

分析はくっつけて考えよう
この業界の月曜日はどこも、MT→会議→会議・・・・の繰り返しかもしれません。

その中で、とくに気になるのが、「売上」です。店・新商品・売れ筋商品・・・月曜日のPOSのデータを見るたびに一喜一憂しているのではないでしょうか?

以前、私は以下のような光景を目にしたことがあります。

”前週土曜日入荷の新商品が売れた。それにより店の売上も少し回復した。月曜日のMTで、部長以下全員喜んだ。在庫もこの事業部の感覚では、多くありそうだ。そして何も対策をしなかった。しかしながら、現場からは早期商品追加の声が上がった。結果的にその商品は15日でなくなり、店の売上は下がった”

では、なぜそのようなことが起こったのかというと、その事業が使用する、「商品売上ランキング」の帳票に在庫という項目に在庫数しかくっついていなかったのがこの結果を招くことになりました。

しかも、その在庫数がその事業部の「感覚」では、多い枚数だったので、きっと安心したのでしょう。

もし、日曜日時点在庫が1,200枚あって、土日で売れた数が200枚。消化率が16.7%というだけの数字を見た・考えられなかったとしたら悲しいことです。おそらくこの商品は20日弱でなくなります。このような事実をすぐに本部が想像できなかったら、上記の例のようになったのでしょう。

もし、在庫数だけではなく、(売上・在庫)構成比や在庫消化日数等の項目がこの帳票にくっついていて、そのような項目をチェックする習慣が身についていたら、上記のようなことは防げたかもしれません。

健康診断書は、体重・身長・内臓等の数値が一覧になっているからすぐに自身の問題点に気づきます。それが別々の紙で書かれていても、なんだか見る気にはなれませんし、ならないはずです。

この業界における、商品に関する「診断書」も、売上・粗利益・在庫(仕入)をくっつけて作成する。そして、更に数値分析だけでなく、数値⇔現場(店頭)⇔商品をすべて結び付け演繹的な思考で先のことを予測し判断する。このことをオススメして今回のブログを〆させていただきます。

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 2017/06/15 08:00  この記事のURL  / 

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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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