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男はすぐ脱ぐ?生き物
今回は、私がかつて立ち上げにも関わったメンズのことについて話をしようと思います。

今年の4月5日。仕事で新宿に出かける用事があり、外に出ると温度計は21℃を指していました。その前週がとても寒かったので、その反動からか気温以上に体感温度は暑く感じられました。事実、新宿で見かけた、白人系の外人の男の50%以上は半袖で街を歩いていました。

また、日本人で太ってはない20代くらいの男性の10%くらい?が半袖を着て歩いていました。服屋であった私からするとシンジタクナイ光景です。

人が半袖になる気温の目安は、25℃以上と言われます。そのことは、女性を含めての気温であると推測されるので、男の場合はもっと早く半袖にチェンジする人が多いと思われます。(当然個人差があるのは当たり前ですが・・・)更にここに湿度が絡むとより暑苦しさを感じるのが男です。(今回はややこしくなるので湿度のことは語りません。)

このことは、夏の職場で男がガンガンに冷房で冷やしていると、女性が寒がる。そして着こむ。そんな傾向にも表れています。(サラリーマンはスーツを着なければならない職場もまだ多い。脱げばいいのに・・・)

とくに今年の4月の東京は、25℃以上の日も連発で、春物を通り越して一気に夏物に移り変わってしまったと言えます。(その後春らしい気温の日も増えたが)

春物をより多く売りたいこの業界にとっては、甚だ迷惑な話です。

しかしながら、実はこの傾向はたまたまではありません。4月の平均気温は11月とさして変わりませんが、4月・11月の1か月間は、上旬の下旬の気温の変動がもっとも激しい1か月になります。また、ここ5年は例年よりだいぶ平均気温が高い状況ですから、今やこれがスタンダードです。

レディースはファッションで季節感を演出することで、売上に繋がる余地はまだまだあります。また、冷房対策等。女性ならではのきめの細かい対策も必要でしょう。しかし、ことメンズに関しては、2極化していると割り切り、現行のMDを見直すべき業態も多い筈です。

当然、メンズと言えどもそのブランド・ショップでスタイル・価格帯等でシーズンの基本のMD構成が変わるのは当然のことだと言えます。

しかし、まず思考の出発点を、春夏秋冬の、所謂ごく当たり前のシーズン構成で考えるのではなく、夏・冬そして春・秋を一括りで考える。といった思考の出発地点そのものを今までと変える必要性があるのでは感じています。

そのことで、販売期間が短い春・秋物を一括り考え、無駄な商品開発を減らす。そして、その余った時間を基に、商品一つ一つにかける時間を増やし、トレンドを追うのではなく、実用性・汎用性を重視した商品を作る。私ならそういう方向性に持っていきます。

季節感を演出したければ、売上の数%に満たない枠で、色・生地を表現すれば十分店頭でそのことは表現できますし、色んな表現を増やそうとするばかり、商品品番数を増やしても、1品番辺りの仕入数の限界からコストを価格に反映する。その商品が売れず、在庫が滞留する。そんなことが起こりかねません。

こんなことを書くと、各方面からお叱りを受けそうですが、私ならそう考えます。

昨今、この業界で問題になっているのは、商品を作り過ぎるが上に、多数の過剰在庫が発生してしまうということです。このようになる要因はMDのテクニック的な問題が一つでもありますが、こういった状況を「景気や天候のせいだ!」というのであれば、過去の成功体験・当たり前を捨て、全く違う思考からスタートする。こんな思いきりがこのご時世必要なのではないでしょうか。

ファッションMD・マネージャー講義「正羽村塾」生徒募集してます。(個人・企業等)ご興味のある方は下記連絡フォームより気軽にご連絡ください。
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 2017/04/28 08:00  この記事のURL  / 

理論より実践を
私はこの業界にアルバイトから入っています。

まずは倉庫での仕分け・配送→レディース販売→メンズ販売からのMD→フリーランス→MD数値修行→現在に至る。端折るとこんな経歴です。

一応大学に通っていたのですが、文学部史学科というお堅い?ところ出身であるので、当然、アパレル・ファッションに関する勉強なんてしてる筈もなく、今の知識はほぼ実践で身につけたことと言えます。

さすがに、独立してからは身につけたことを「どんな人にも解り易く」説明し、改善を実行してもらわなくてはならないため、後付けで一生懸命勉強し理論・知識を身につけました。

このブログや他の連載で書いていることも、実際はほぼ私の実践の経験に基づいて書いていることであり、特にこのブログでは、一つのテーマとして「リアリティー」を掲げています。

また、私のブログや別の連載を読んで頂き、理論・知識を身につけようとしてくださる方がいる。ということは本当に感謝に堪えません。(感想ありがとうございます。)

但し、理論・知識を身につけようとするならば、同時のそのことを即実践に活かす・移すことを同時行ってもらえれば幸いです。

実践での学びは何よりも頭の中。そして体に染み込むものです。私も失敗を重ねに重ねることで、その理論・知識を常にアップデートさせ、「絶対」で考えるのではなく「相対」で考える。また、演繹的に物事を考える習慣を身につけようと未だに努力を重ねています。

実践だからできる経験。身につくこと。失敗からみえる本質。このことは実践を避け、ただ、紙や最近ならばネットで書いているような知識で自分を持たず、机上の空論を言っているようでは、何も身についてないのと一緒です。

私は現在、専門学校で学生に講義する機会を得ています。そこで、私や他の先生方から理論や知識を得たといって、余程の天才でない限り、学生たちが皆「やりたいことができる。」「なりたい職業」にすぐつけるかというと、おそらくそういうことはないでしょう。

私は販売員での経験が一番糧になっています。

販売は唯一、お客様と接する場です。リアルが一番学べる場です。大変なことも多いですが、この業界における仕事の多くの要素が凝縮された場でもあります。

昨今「販売員」になりたがる。なりたい子が多いとは思いませんが、もし今後の目標があるのならば、「販売」を経験することを遠回りだと感じないでほしいと思っています。販売の実践の場で身に着けた知識・経験は、この業界のどの仕事に就くとしてもかけがえのない経験となる筈です。

そのためには、もっとあらゆる面で、販売の環境を良くする必要もあるのですが・・・

最後に理論・知識も大事ですが、実践で身につけたことこそ、本当の武器となり、次に繋がる。ということを声を大にして訴え、今回のブログを〆ます。

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 2017/04/26 08:00  この記事のURL  / 

感性と算盤
今回のブログは自分のブログのタイトルの「感性と算盤(そろばん)」について考えて行きます。

「感性と算盤」は相容れないものなのか?

先に答えを言ってしますと、相容れないとかいう問題でなく、「ファッションビジネス」の仕事に関わる以上。常に「感性と算盤」はくっついていなければならないですし、「お金」を産み出すことが出来ないのらば、それはただの趣味にしかなりません。

ただ、この業界でいう「感性」というものは、あること・ものに限定されることが多く、ときに「雑誌」「メディア」等はよくこの限定的な「感性」に偏ったものの見方などをします。

私は個人的にはこの「感性」は嫌いではないですし、むしろ好きな部類の人になります。では、それは個人的な独断と偏見での見方で見る「感性」はどんなものかというと?

昔の映画やミュージシャン。アート的なものにインスパイアされたたもの。いわゆる服飾系の学生が好きそうなもの。横文字系の抽象的な「キーワード」が乱発されるもの。そんなところでしょうか?

私も個人的には、ポールウェラーのファッションや音楽が好きだったり、映画のファッションで影響を受けたのは、ウディアレンの「アニーホール」だったします。そして、20年以上この業界に居座る?私もイシキタカイ系の系譜をしっかりと踏んでいます。

このことが好きで悪いことなんて、一切ありませんし、私は服が好きでこの業界にいるので、このようなファッションに通ずる「雑学」を得ることによって損をしたことは一つもありません。

また、大手企業や百貨店系なんかは、おそらくこうした「感性」に劣等感があるのか?やたらとお金をかけてでも、外部ディレクター・チーム・ときにはモデル等を起用し「感性」の劣等感を埋めようとしているようにも見えます。(百貨店こそ、改めて算盤学ぶべきだと思うが・・・)

しかしながら、この業界が崇拝?する「感性」が得意な人というのは、得てして「算盤」「数字」が苦手だったりします。「数字」からみるお客様の風景を見ることを怠り、自己中心的な商品・ブランドが今でも産みだされています。

20年以上前ならこの業界いう「感性」で成功したところは多かったですが、現代ではそういったブランド・ショップは苦戦を強いられます。また、算盤勘定だけでブランド・ショップを設計しても、算盤勘定通りうまくいく術もなく失敗してしまいます。

だからこそ、「感性」だけでなく「算盤」を。「算盤」だけでなく「感性」を常に一体に考える。そういう風潮・方向になってほしいと願っています。

最後にこれからの時代。本当に必要な「感性」というのは、この業界のいう「感性」でなく、お客様の心理・心情の変化を敏感に察知する。その「感性」こそ本当に必要なのではでしょうか。

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 2017/04/24 08:00  この記事のURL  / 

販売期間とリードタイム
今年の3月は例年より寒く、4月の東京では連日の夏日を記録するなど、体感的には「より暑く」感じる4月です。

以前ブログに記載したように、今年の春は予測しうる最悪の事態?となり、春物在庫で現状苦戦しているところも多いのでは?と推測されます。そのような状態になると、方法としては、粗利を犠牲にし、商品をセールし消化するしか方法はありません。
http://www.apalog.com/fashion_soroban/archive/157

これは、「想定外の事態」と言われればそれまでですが、小売り業の基本の一つである「売れる分だけ仕入れる。」いわゆる「適量」を仕入れる精度が低い?という見方もできます。

これは、海外生産移行に伴い、発注から店頭に商品が入荷するまでの期間。リードタイム(以下LT)が長くなったことで、発注タイミングが早まり、先を読む予測が難しいというところに大きな要因があります。また、メーカー側もフリー在庫をもつリスクは負えません。

例えば、ある商品Aの販売期間を3か月。LTを2か月だとすれば、大袈裟に言えば初回発注数量はその商品の3か月分の売上予測数の67%分発注すればいいということになります。(実際の現場ではそんな単純なものではないが・・・)

もし、期中で売れなければ、追加分としてとってあった枠。33%を使わず、発注しなければ、在庫が溜まるといった最悪の事態からは逃れることができます。

しかしながら、現実はそんな簡単ではなく、現状多くのブランド・ショップが店頭の鮮度を意識し、販売期間の設定(してない会社も多々あるが)が短くなる傾向にあります。

仮に上記の商品Aの販売期間2か月に設定すれば、LTが2か月なので、初回発注一発勝負になるということです。このことが昨年踏襲商品に頼らざるえない要因の一つなのでしょう。→発注した段階で先の命運がほぼ決まったということ。

以前、どこかの企業が”販売期間を短くし、追加商品の精度を上げる!”なんてことを大々的に発表していましたが、現実はそんなことが起こる筈もありません。(おそらく販売期間の延長等の仕組みの話を併せてしないから、こんな表現になる。)

また、安易に「QR(クイックレスポンス)を上げる。」なんて目標を掲げる組織があります。工場・メーカー側がそのことを独自の目標として掲げることは素晴らしいことだと思いますが、小売り側の組織がその目標を安易に掲げることは、工場・メーカーその他をただ疲弊させる行為になりかねず、自分たちの改善を怠り、自分たちだけの利益しか考えないその行為は、更に業界全体を窮地に追い込む行為です。

(AmazonはQRの精度を高めるため、独自に特許をとったみたいです。)下をクリック。
http://www.apalog.com/maxre/archive/270

では、今後少しでも今年の春のような状況にならないようにするにはどんな手段があるのか?私の独断と偏見で簡単に検証していきます。

@ MDスケジュールのスケジュールの検証と見直し

→LTが2か月であれば、店頭に商品が入荷する2か月前に発注すればいいということです。しかしながら、実際は予算設計→ディレクション→アイデア・アイテム数の設定→商品企画→サンプリング→発注。と発注する前までの段階が何個もあります。現状は1年前から次シーズンの商品を考えなければならない組織も多く存在します。だからこそ、自分たちのブランド・ショップの特徴を知り、メンバーにそのことを可視化・情報共有をしなければなりません。

また、その際に注意することは、過去の分析。とくに失敗の検証をきちんとすることです。数値だけでなく、とくに注意しなければならないのが、発注に至る前のMT内容。(議事録をとっておくことをお勧めします)その際のMD・バイヤー等の発想・思考のズレ、失敗に繋がる思考の根本をきちんと検証・改善することが重要です。

A 売上・粗利・仕入・在庫連動したMD設計

→これは常々私がブログで書いていることですが、このことが適当であるから、「行き当たりばったりの天候・景気頼み」の運営になってしまいます。このことをしっかりすることで、期中に起こる、イレギュラーにうまく対応していかなければなりません。

今年の3・4月の天候というのは、この業界のおける課題が明確になったよい機会だと捉えることが重要です。だからこそ、小手先の変化ではなく、抜本的にこの業界のMDを改革するチャンスと捉え、自分たちのブランド・ショップの現状を見つめ直すよい機会にすべきではないでしょうか。

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 2017/04/20 08:00  この記事のURL  / 

リアリストとロマンチスト
自分は、こと仕事に関しては「リアリスト」である。いや、正確に言えば「リアリスト」でありたいと努力している。「リアリスト」であるには、常に物事を多方面から捉える必要性が生じる。

「リアリスト」の反対の言葉は、「ロマンチスト」である。個人的には「ロマンチスト」でいる人のことは、悪いとは思わないし、気にもならない。立派な人も多くいる。

ネガティブな自分にも、今後の「目標」はあるが、ロマンチストの人はよく「夢」や「理想」を語る。そしてロマンチストは大概の人がポジティブだ。

ロマンチストは得てして「抽象的」な言葉を発する。(個人的に思ってるだけ)

また、ロマンチストは時に、目的・目標に向かう手段に対して「マスト(must))「〜なければならない。」「〇〇の時代は〇〇がマストだ!」という言葉を発する傾向があると感じているのは、自分だけだろうか?

自分はそんなことを言わないし、言えない。今後も言うつもりもない。

時代は先が読めない。安定した時代でも、どこかに落とし穴があり、非常時に晒されることが多々ある。それは自分の力だけで変えられない、「外的要因」に左右されることも多い。

だからこそ、多方面で物事を捉え、頭を使い、考えることを心がける。失敗から学ぼうと思う。(失敗しすぎたが・・・)そして、変化に対応できるよう、相対的に物事を考え、「リアリスト」でいることを心がける。

そして、今後も極力「マスト」ということを言葉にしないよう心がけるつもりだ。

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 2017/04/19 08:00  この記事のURL  / 

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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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