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接客ロープレ大会に思うこと
昨今、企業や商業施設等で「接客ロールプレイング」なる大会が盛んにおこなわれています。とくに、あるところの大会では、企業全体で応援団がつき、大いに盛り上がりをみせています。(私自身も何度か応援に行ったことがあります。)

このような試みは、昨今「販売員不足」が叫ばれるこの業界にとっては、販売の仕事に対してのモチベーションアップ、また販売という仕事の重要さを理解してもらうには、とても有意義なことだと、個人的に感じています。

今回は、今後このような試みが更に発展?認知されるためにも、現状行わている「接客ロールプレイング」大会で、私が個人的に違和感を感じる部分を記述させていただきます。

・(1対1)対面接客のみの評価が多い。

→正直にいうと、私はこのような大会の決勝しか見たことがないので、予選で何が行われているのかを知らないのはご了承ください。決勝大会はおける、評価基準は基本、1対1の対面接客になっています。当然、販売員の接客スキル・商品知識を知るにはこの方法が一番であると考えられます。

しかしながら、例えばセール時の混雑したシチュエーションで、決勝大会のような接客をされたら、お客様はどう思うでしょうか?その接客されているお客様は満足かもしれませんが、そのおかげで待たされるお客様の心境は複雑です。例えば、混雑時における複数のお客様に応対せねばならない時の対応等、審査すべき内容をもう少し店頭の状況に応じて増やしていいのでは?と思います。

そうすることで、大会用のみに接客ロープレを練習する?なんてことが少なくなるのではないでしょうか?

・価格帯に応じた区分け(階級制度?)がない?

→売っている商品。とくに、価格帯(プライスゾーン)によって、接客対応というのは、相対的に変わるべきものではないでしょうか。なぜなら、目指すべき客数に大幅に違いがあるからです。私なら、例えば価格が(気軽に買える)安い商品が欲しかったとして、(販売員に)高級ブランドを売っているくらいの丁寧な接客をされるとむしろそのショップを不審に感じますし、その逆もしかりです。

大勢の中から一人の優秀な販売員を選ぶだけではなく、ボクシングのように階級制にする。プライスゾーンで部門をわけ、審査基準も部門別に内容を変える。その中からチャンピオンを選ぶといった仕組みも検討すべきではないでしょうか。

・審査員が偉い人ばかり

→このことで、一番疑問に感じるのが、審査員が経営者や有名人といった偉い人ばかりだということです。販売員の接客を評価する大会であるからには、当然専門知識が必要ですが、販売経験が少なく、高級品を買うことが中心な?偉い人ばかりが審査するのはいかがなものでしょう?

インターネットの活用や、会場の客に投票権を持たせる(但し、自分の会社の人間には投票できない)。もしくは出場者自体に投票権を持たせる(自分以外に投票)等、審査基準をもう少し幅広く考えてみてどうでしょうか。

今回は私の主観で勝手に意見を述べさていただいてますが、今後このような販売員のモチベーションアップに繋がる。こういった試みは継続されるべきだと思います。だからこそ、より良いものにするために、幅広く意見を求める機会、試みがあってはいいのでは?ということで今回のブログを〆させて頂きます。

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 2017/02/27 08:00  この記事のURL  / 

今こそ業界の先人から学ぼう
ここ最近、三陽商会の件や、ワールドの分社化等。歴史ある大手アパレル企業にとっては、厳しい状況が続いています。事業再生・立て直しという改革は一筋縄でいかず大変であろうことは容易に想像されますが、この厳しい状況を乗り越え、新しい活路を見出してもらえればと思っています。

そんなこの業界にとって厳しいご時世。現在放送中の朝ドラ「べっぴんさん」はファミリアの創業者坂野惇子さんの生涯をモデルとして描いたドラマです。この中で、高良健吾さん演じる「野上潔」という人物が出ています。これはおそらく、戦後レナウン創業者(戦前の創業者は坂野惇子さんの父佐々木八十八さん)尾上清さんをモデルとしています。

尾上清さんは、戦後レナウンという一大企業を築き上げた人です。(皆さんの方が詳しいと思いますので、詳細に関しては省略します。)全盛期には4000億円以上の売上があったレナウングループを築きあげ、ドラマで描かれているように、坂野惇子さんとの交流や、VAN創業者である石津謙介さんとの交流も有名です。

レナウンといえば、子供の頃、民放テレビ局が2局しかなった、大分の田舎に住んでいた私のような小僧にも知られた名前でした。私の印象で強く残っているのは、子供の頃流れていた「レナウン娘」のCM。正直、田舎に住んでいた私からしてみると、「何だこれ?」でしたが、強く記憶に残っています。

そんなレナウングループを創り上げた尾上清さんですが、数々の記憶に残る語録を残しています。ここに特に、私の中で印象に残っている語録をいくつか紹介したいと思います。

・楽しい職場
ファッション・ビジネスに必要なのは、みんなが楽しく働ける職場である。それをつくる条件は

1 感性を大切にする雰囲気があること
2 自分の仕事の結果と能力を上司がよく理解していると感じていること
3 それに応じたペイが与えられていること
4 勤務評定が公正で厳しいこと
5 出来る限り自由であること

・過信
人の上にたつものは自分の経験からくる判断が一番正しいなどと過信してはならない。むしろ経験の7〜8割が間違っていると考えなさい。とくにセンスについては若い人達の感度が進んでいるのは当然だ。管理職は若い人達に教えを乞いなさい。

・部下の識別
上司のご機嫌をとろうとアプローチしてくる部下をかわいがってはいけない。上司に気に入られようが気に入られまいが無頓着に仕事をしている部下こそ信頼に足る人間である。部下のそれにだまされる上司が意外に多いものだ。

・厳しさ、暖かさ
「仕事」に対して厳しくて「人間」に対して暖かい、これがいい管理職だ。この反対の上司は困る。「仕事」に甘くて「人間」に冷たい、なんていうのはどうにもならない。

尾上さんは、他にも多くの語録を残されていますが、今回は私の印象に残るこの4つの語録をとりあげさていただきました。

昔と今では時代が違うので、かつて尾上さんが残された語録が現代に通用するのかと言えば、そうではないのかもしれません。しかしながら、この語録の本質を知る、探る、深く考えることで、現状自分たちが従事している事業・仕事の業務改善の何かヒントになるものがあるのではないでしょうか。

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 2017/02/23 08:00  この記事のURL  / 

実績・肩書・安心感・・・
”人は実績・肩書に弱い生き物”

以前、私の後輩で、店長からのMDへのキャリアアップを目指し、転職を考えた男がいました。その彼は、大変勉強家で私の塾にも通ってましたし、私から見れは、(かつて私がみた)下手にキャリアがあるMD・バイヤーよりも感性・商品知識・数値管理ともに上回っています。そして、どの組織でも通用する人間性を持っています。

しかし、最終面接まではたどり着きましたが、結果的に落ちてしまいました。理由は過去のキャリア・実績が少ない。即戦力が欲しいということでした。
(後輩を落とした、そのショップ(そこそこでかい)は先日閉鎖になってましたが)

えてして、この業界は即戦力を追い求めます。しかしながら、その実態は組織それぞれに、独自の文化・ルールに基づいた、特殊な体制をとっているケースが多く、転職してもその組織で力を発揮できないことが多いようです。(以前、私もそういう経験をしました。)

結局、その彼はその経験を基に、「人を実績・肩書だけで判断する。」この状況に風穴を開けるため、現在転職支援の企業に属し、転職コンサルタントとして日々仕事に従事しています。

ここで、話は変わりますが、展示会等に足を運ぶとよくこんな光景を目にします。展示会を見に来たバイヤーがこんな質問をします。

「どこぞのショップはどんな商品を発注しましたか?」
「展示会で一番発注の多い商品は何ですか?」

また、営業は
「これは売れてますよ。(どこで売れてんの?)」
「ある有名ショップはこの商品で別注してます。」

一体、こんな会話をするMD・バイヤー・営業は何を考えているのか?と・・・(はっきり言ってその仕事に就く資格がない。)

何故、そのような会話をするのか?理由としては、いくつかあるのでしょうが、結局、ショップやブランドのネームバリュー・肩書に弱いのでしょう。そして、発注数が多い商品という安心感を、自身の仕事に求めるのでしょう。(以前、私は商品責任者の際、展示会等で悔しい経験を何度もしました。)

後輩の例、展示会の例に見られるように、とかく人は過去の実績・肩書。周囲の評価から安心感を追い求めます。それは何故か?

おそらくその自分の仕事の責任をできるだけ回避したい、または自分自身がもつ個人としての仕事の既得権益を守りたいからそのような心境が働くのでしょう。(要は失敗したくない。)

人はとかく、実績・肩書というものに弱い生き物です。

しかしながら、このご時世。そういう時代ではなくなってきています。

だからこそ、誰の目にも見える実績・肩書に捉われるのではなく、自分たちの仕事の本質を見極る目。そして、その本質から目先の実績・肩書に捉われない判断をその都度行う。このことの方が重要なことではないでしょうか。

少なくとも私はそういう人物でいられるよう努力します。

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 2017/02/20 08:00  この記事のURL  / 

「狙い」にいって何が悪い
数か月前?「マツコの知らない世界」という番組をみていると、かつて一世を風靡した、音楽プロデューサー小室哲哉さんが出ていました。

1990年代は小室さんの曲で世間が溢れかえっている時代で、「出せばヒット。ミリオン!」が当たり前。常に100万以上の売上を期待される中で、その100万枚以上の売上を「狙い」にいって、ヒットさせたという話は大変興味深いものでした。

例えば、TRFの「Eazy Do Dance」という曲は、当時の世相や習慣を考え意識して曲を作ったそうです。

・当時はカラオケ=お酒
・ほろ酔いの大人がターゲット(当時はまだバブル的な名残があった)
・そんな人達がカラオケで盛り上がる曲

そんな具体的で明確なターゲット・コンセプトがあったそうです。案の定、曲はヒットし、TRFはその後もヒット曲を連発しました。

そんな小室さんも、宇多田ヒカルの登場や、その後「ヒットの法則」みたいなものが自分でも解らなくなり、苦しい時代を過ごすことになりました。その理由としては、出す曲すべてに大ヒットを求められる。そんな生活・仕事の多大なプレッシャーに、神経そのものをすり減らしてしまったのでしょう。

音楽・ファッション・映画等のジャンルは、ヒット・売れ筋・マス「狙い」をすると、とくにその同業者から「商業主義」等、多くの批判を受けます。そのことは今後も変わることはないでしょう。

確かに、一部の私のようなマニアなファン・同業者から、賞賛をうける「作品」「商品」。これらを創る・産み出すことは素晴らしいことです。

しかしながら、「狙い」に行って、多くの人が購入するヒット商品を作る。このことは、どんなことよりも難しいことです。

昨今、このアパレル業界では、以前と比べて「目に見えるトレンド」が少なくなっていると言われています。

「売れ筋」を見つけるために「隣の芝生は青く見える」的な商品が氾濫はするが、売れるのは一部のブランド・ショップに限られる。また、服のデザインでイノベーションを起こし、ヒットさせることは絶対に不可能といえるほど打ち手は出尽くした。そんな時代です。

確かに、私がMDとして商品のディレクションをしていた10数年前は、素材・デザイン等のわかりやすいトレンドがありました。昔を懐かしむ人にとっては、そのことは悲しいことなのかもしれません。

それでも、私は「大衆受け」「ヒット狙い」ということは悪いことだと思いません。むしろ、企業・組織として存続するには、ヒット商品を産まれなければ、存続も難しい時代です。

だからこそ、安易に商品そのものという目に見える画像をコピーする。昨年踏襲は安全だ。他社の売れ筋のコピー。本に書いてある、「ヒットの法則」に左右されるのではなく・・・

その時々の変化する顧客心理を読み、逆説も検討し推理・推論を重ねる。そして仮説を立て予測すること。そこから商品を産み出し、ヒットする商品を「狙い」に行く人。そんな人こそが、「真のマーケッター」ではないでしょうか。

読者の皆さんが一つでも多くのヒット商品を産み出せて貰えたら幸いです。

最後に、一つのヒット商品がすべての局面を打開しうる。それが現実です。

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 2017/02/17 08:00  この記事のURL  / 

アウターからスーツの裾が出ているのを見て思うこと
店頭は春物が揃ってきている時期になりますが、まだまだ寒い日が続いています。東京は雨が少なく、乾燥しきっているので、おっさんである私の肌はカッサカサです。

そんな寒い日が続く今日この頃。私が気になるのは、通勤時に見かけるサラリーマンのコート・アウターからスーツの裾がはみ出ていることです。それもここ数年はかなりの確立でこれを見かけます。(ときに50%超えてるのではとも思えます。TVドラマでもよく見かける。)

(上の写真のような感じ。かなり極端な例)

以前、メンズのスーツの仕事にも携わっていた私からすると「ダサい」「ありえない」「やめてくれ」とも思いますし、考えられないことです。

しかしながら、ファッション好きの常識からすると、このありえないことも、私なりに違う視点で見てみると、このようなことを考えます。以下箇条書きすると。

・そもそも、そんなこと気にしない。
・通勤用・プライベート用のアウターを使いわけるほどお金がない。
・長いコートはおっさんくさい。ダサい。(昔の刑事スタイル)
・防寒できれば、なんでも良い。

他にも色々ありますが、こんな推測が成り立つのではないでしょうか?もしも、私がどこかの紳士服のMD・バイヤーなら、上記の推測を基にこんな手を打ちます。

・長いコートは大幅に商品数を減らす。なくす。
・アウター自体の構成比を減らす。スーツ専用のアウターは作らない。
・着丈はあまり気にしない(MA-1ほどの短丈は作らないが)
・単純にサイズは大きくしないが、パターン・アームホールの調整等でスーツの上に着られるようにする。
・女性の意見を聞きまくる。

服好き。イギリスのトラディショナルなスタイルが好きな私の知識・意見は、優先順位の随分後ろにし、私が市場(通勤電車での観察)で感じたものを優先順位の一丁目一番地に持ってきます。

((余談)以前、ラベンハムのキルティングJKをスーツの上に羽織るというスタイルがありましたが、ラベンハムのキルティングJKはもとは乗馬用で、JKの上に羽織るものではありませんでした。実際、ジャストサイズでラベンハムのキルティングJKをスーツの上から着てみると、スーツの裾がはみ出る場合が多い。)

こんなことを言ったり、実行したりすると、同業者からは、大概馬鹿にされますが、私はかつてもこのような感覚で、ブランド・ショップの商品責任者をしていました。

自分たちのもっている常識・ルールというのは大事なことです。しかし、そのことは、ときに邪魔になってしまう場合があります。大事なのは、ときにはその常識・ルールからはみ出す。棄てるということも、このご時世に必要なことなのではないでしょうか。

最後に、やっぱりアウターからスーツの裾がはみ出しているのはダサいと思います(笑)

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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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