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「過去から学ぶ」ということ。
新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

現在冬のセール真っ只中ではありますが、そろそろ春物が立ち上がってくる頃ではないでしょうか?

1月は新しい商品の入荷がワクワクするのと同時に、会社・事業部では今A/Wシーズン等の検証・反省が行われる時期でもあるといえます。検証・反省をするということは、「過去の成功・失敗から学ぶ。」とういうことであり、次シーズンに「素材」として活かすためであるといえるでしょう。
(実際、もう次A/Wシーズンの発注が始まっている場合があります。)

「過去から学ぶ」という点において、私は歴史が好きです。歴史とは過去にあった事実の記録や変遷のことです。私は、過去の事実や変遷を知ることも好きですが、どちらかというと歴史の「WHY」(なぜ)「IF」(もし)を考え、推理・推測・想像することがなにより好きです。

歴史はあくまで事実の記述であるので、今になってはもうわかりきったことでしかないのですが、もし自分が「そのときその人と同じ立場に立っていたら、どういう決断をしただろう。」ということだとか、「なぜ、そのとき当事者は、そんな決断をしたんだろう」ということなどを、を常に意識し、想像・推理・推測してみると、歴史もまた違う景色が見えて楽しむことができます。

例えば、織田信長は「桶狭間の戦い」のときに、勝利は不可能といえる自分の軍勢の何倍にもなる今川勢に対して、なぜ比較的安全な「籠城」ではなく、リスクを負い「出撃」し戦いをを挑み、そして勝ったのか?そこには、当時の時代背景・地形・天候等を調べ・学び、なぜ信長は「出撃する決断」を下したのか?ということを推理・推測ことによって、、「窮地に陥ったとき」の決断に何かヒントになることを教えてくれます。また、もし常識的に「出撃せず籠城を決断」していれば、どうなっただろうかとも考えます。これも、歴史を学ぶ楽しみです。

また、昨年は戦後70年。日本がなぜ過去「あの戦争」に突き進んでいったのか、事実・結果がわかっている今・現代で考えたら、無謀な戦いであるとおおよその人がわかるのに、なぜそのときそういう「決断」をくださなければならなかったのか?

そこには、当時の組織の論理のぶつかり合いや、マスコミの論調、国民の意識・世論などの時代背景が、その「決断」にどういう影響を与えたのだろう?などを学ぶことによって「正しい決断」をすることの難しさを知ることができますし、「一度決め、始めてしまったら、途中で止める」ことの難しさも知ることができます。
逆に言えば、「正しい決断」をするには何が重要なのかを教えてくれるような気がしますし、今・現代に「教訓」となることは数多くあります。

アパレル業界の話しに戻すと、今シーズンの良かった点・悪かった点などを検証・反省することは、次シーズンに活かす意味でも重要なファクターです。但し、POS上の数字や商品そのものなど表面上で見えるものだけを検証・反省しても、それは誰もがそのようなミーティングをしなくても、その事実を理解できるものであり、検証・反省の場がただの「儀式の場」に終わっては全く意味がありません。

売れた場合・売れなかった場合でも、大事なのは過去にさかのぼり「なぜその商品を作ったのか?」「商品の発注数をなぜその数にしたのか?」「もし、あと1週間ジャッジが早ければどうだっただろう?」など、、その時点で下した「決断」を、そのときの状況(トレンドの読み・組織体・会議体・戦略・リスクヘッジ等)や・そこに関わった人たちの「思考」をたどって検証し、「失敗(成功)の本質」をあぶり出す作業をしなければなりません。

「過去から学ぶ」には、一度それらの「決断」を下した時点に立ち返り、「WHY」「IF」を繰り返し、本当の「失敗(成功)の本質」にたどりつくことによって、自分たちの本来の長所を再認識することができたり、何度も同じ過ちを繰り返すことが、次回からなくなっていくのではないでしょうか。

「見たくない本質」を目をそらさず正しく見つめなおすことこそが大切です。

今シーズンの反省・検証は、暖冬ということもあり、今まで行ってきたマーチャンダイジングに関することを抜本的に見直すよいきっかけ・機会と捉えると良いと思います。

このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2015/12/14 13:03  この記事のURL  / 

私のブログタイトルについてのはなし。
2015年ももうすぐ終わりを告げようとしています。私自身この1年を振り返ると、少しずつ前に歩みを進め成長しているかなぁ・・・といったところでしょうか。

無謀にも独立してから1年半。弱輩者の私がこれまでなんとかやってこれてるのも、クライアント様をはじめとして、色んな方々に支えられてきたおかげです。本当にありがとうございます。

私の仕事は、マーチャンダイジングの「感性」と「科学」部分のとくに「科学」の部分を中心に、(感性の支援もやっています。)いくつかの企業で支援をさせていただいてます。

私自身は「服好き」でビジネスというより趣味の一環として、色んなお店をのぞいたり、買ったりしています。今でも、「かっこいいな」とお店はたくさんありますし、「いい商品」だなと思う店もたくさんあります。ただ、そんな店が急になくなってしまうこともあったりして、とても悲しい気分にもなります。

この業界は、人口減少などに起因し、国内に限って言えば、衰退産業なのかもしれません。ただ、今も規模は小さくても、「いい商品」・「いいお店」を作っている企業・会社はたくさんあります。しかしながら、どんなに「いい商品」・「いいお店」を作っても、ファッションビジネスである以上、常に売上・粗利・利益等の「数字」がつきまといます。

(*上記表は現代のそろばん・勘定表です。)

マーチャンダイジングでいう「感性」の部分はその企業・ブランドの長所の部分であり、方法論に答えはありません。(私自身もそのように振舞ってきました。)同時に「科学」も大事にしなければ、今後は生き残りが難しい時代です。

私がなぜブログのタイトルで「そろばん」とつけているのかというと、名前そのものがもつ久しみやすさと、マーチャンダイジングの正しい運用さえすれば、小学校6年レベルの計算式ですし、この業界にエリートではない物流倉庫のアルバイト上がりの私でも理解できるものであり、難しくないということを知ってほしいからです。むしろ、難しくしているのは複雑なルールをいつの間にか作っている、当事者そのものにあります。

この業界で生き残るには「感性」と「そろばん」の両立が重要です。

「そろばん」の大事さを伝え、「感性」の部分の良さを引き出し、大手企業であろうがなかろうが、「いい商品」・「いいお店」を作っている、この業界の企業・会社が元気になる支援ができるよう、私自身、「積小為大」をモットーに今後も努力・精進していく所存です。どうぞ皆さんよろしくお願いいたします。

今後もこの業界の「末端」からの視点でブログを掲載していきたいと思います。

今年、1年ありがとうございました。
では、皆さん「良いお年を」!!

 2015/12/07 15:42  この記事のURL  / 

「学ぶ」場を
アパレル関連の仕事は、実はデザイナー・パターナーなどのファッションの専門知識のいる技術職ではなく、多くが小売り・卸業などの、アパレル業以外でも行われている職種で構成されています。その中でも、「販売」に従事している人が多いのではないでしょうか。

当然、この業界で生き抜いていくために社内・転職であれ、「キャリアアップ」を考えている人は多いでしょう。私も長年販売に従事していたので、そう考えた一人でした。

私はたまたま、バイヤー・MDなどに従事する機会と、素晴らしい師匠たちに恵まれましたが、しかしながら、どこの企業も即戦力を求めていて、販売経験だけでは販売以外の職種を希望しても、希望に沿う結果を求めるのは難しいのが現状です。

これは、私の経験談になりますが、長年「販売」を経験している若い人と接してきて、「販売」で様々な経験を積んでいる人は、「主観」でなく「客観」の目をもっている人が多いということです。

販売の仕事は「接客」だけでなく、品出し・店舗間商品移動等の「在庫管理」・「VMD」など多岐にわたります。(販売の仕事についてのブログは後日掲載します。)
「経済活動での現場のリアル」を経験している、「販売経験者」は販売以外の仕事をしても、伸びる要素をいっぱい持っている可能性があるということです。
ただ、上記で述べたように、チャンスはなかなか巡ってきません。そういった若く・潜在的な能力をもった、人材を引き出すためにも「学ぶ」場の必要性を痛感致します。

就職して働き始めると、日々の業務に追われ、ファッションビジネス自体を「学ぶ」機会はほとんどありません。確かに働くこと自体が「学ぶ」場ではありますが、「キャリアアップ」を見据えた場となると、選択肢はぐっと狭くなります。1部上場企業のような大手などは、そのようなことはないと思いますが、多くの中小企業では、そのような場がないのが現実です。

”例えば、「MD」という職種は大きく分けると、ディレクション・バイイングなどの「感性」の部分と売上・粗利・仕入・在庫等の数値管理に代表される「科学」の仕事になります。

「感性」の部分はそのブランド・ショップにおいて、「要」の部分であるので、方法論に正解はなく、「学ぶ」というより、「感じる」部分ですが、「科学」の部分に関しては、アパレル業だけでなく、小売業全体で通用するものも多くあります。そして、小学校6年レベルの「算数」さえわかれば、必ず理解できるものです。そういった「科学」の部分を例えば、「販売」の仕事に従事している人たちに、「現場(店頭)」でおこることを交えながら、リアルなMDの数値ロジックを「教育」をするといったことは可能であると感じますし、他の職種でもそのようなことは可能ではないでしょうか。

一部上場企業以外の中小企業でそういった試みが無理であるようなら、例えば、転職支援をしているような「人材紹介会社」が積極的に取り組んではどうでしょうか。”

この業界で「キャリアアップ」を考え、転職を希望する場合、人材紹介会社を利用することが多いでしょう。その時に、希望する職種には以前のキャリアが重要だということはよくわかりますが、希望者をキャリアがないからといって、門前払いするといった傾向はいかがなものでしょう。埋もれているダイヤの原石を見過ごしてないでょうか。

ただ、間に入ってそういったキャリアを持っている人の転職を斡旋するだけではなく、サービスの一環として無料でアパレル業における様々な職種の「学ぶ」場(学校的な教育ではない。)を設け、そこで学習した人材の転職・キャリアップを積極的に支援し、この業界発展のためにも積極的に人材育成を行うべきではないでしょうか?

例えば、この業界は1部の大手を除き、独自の「数値管理」等、「そこでしか通用しない独自ルール」をを行っている企業が、まだまだ多いのが現状です。

たとえ「キャリア」があっても、転職先で通用しないことは多々ありえます。上記に即していえば、小売業どこでも通用する「数値管理」等の教育を行えば、転職した先でも必ず有意義な人材を送りこめるはずですし、他の職種に関しても同じであると思います。アパレル企業・人材紹介会社・キャリアップを目指す人材が3社3様にウィンウィンの関係になれるのではないでしょうか。

このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2015/12/03 14:03  この記事のURL  / 

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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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