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たまには古着屋に足を運んでみませんか
最近時間を見つけては、古着屋によく足を運んでいます。(最近よく見かけるブランド古着ではありません。)

古着といえば、「ヴィンテージ」「デッドストック」「アメリカ製」「高い・安い」その他色んなイメージがありますが、私が古着に目覚めた20数年前と比べ、明らかに古着屋が減ってきているのは間違いのないことでしょう。

私が20年前くらいによく行っていた古着屋というのは、「古着屋といえばこうでなくては」的なこだわりがあり、店も「ごちゃごちゃ」していて、あの古着屋特有の独特な匂いの中、客が一心不乱に商品を探す。そんなイメージでした。

最近、私がよく行く古着屋の多くは、私より若い30代のオーナーが経営していて、上記のようなイメージではなく、商品数はほどほどであるが、スタイル・コーディネートがすごく洗練されていて、わかりやすく、そして魅力的です。そのような店の中の、ある古着屋の店長に「昔ながらの古着屋とは全く違いますね?。」と質問すると、以下のように答えてくれました。

【昔の古着屋は(リーバイス)(アメリカ製(「デッドストック)と言った言葉に代表されるように、単品提案で「古着屋はこうでなければいけない。」というイメージが先行していました。「自分の店は古着の「生産国」や「デッドストック」にこだわるのではなく、自分たちが「こういうスタイルで着たい!」というイメージが頭の中にあって、それに合う商品ならば、例え「中国製」でもセレクトする。但し、スタイルに合わなければ、どんなに貴重で高く売れる商品でもセレクトしない。】と話していました。
(但し、一定の商品そのもののクオリティの基準はあるそうです。)
(画像の商品は私物です。)


おそらく、その店長さんやオーナーさんは、私がやってきたようなブランディング・マーケティングの方法論はとってないでしょう。それでも、魅力的なショップを運営しています。

確かに、ブランディング・マーケティングはブランドを運営・継続させるために、必要なのものです。しかし世間の状況やトレンドに流されすぎ、そのブランディング・シーズンテーマが「横並び」・「絵に描いた餅」になっては全く意味がありません。

大事なのは確固たる感性・フィルターをもち、たとえ「売れる商品」でも自分たちのフィルターに合わなければ、「仕入れない・作らない。」という意志ではないでしょうか?そんなことを、その店長さんが気づかせてくれたような気がします。

古着は、世間に出ているデザイナーのほとんどがデザインソースとして、利用・活用しています。今ではできない作りをした商品もたくさんあったり、このページでは言い表せない魅力が多くあります。

皆さんも、競合他社やファッションビルばかりではなく、肩の力を抜いて、たまには古着屋に足を運んでみてはいかがでしょうか?

このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2015/11/27 16:48  この記事のURL  / 

セールについて考える
気づくともう「師走」です。我々の業界では「セール」の準備に奔走する季節がやってきたなと実感致します。

SNSをチェックしていると、今年は例年以上に11月から「アウターフェア」と称し、10〜20%の割引をしているブランド・ショップが多かったように思います。裏を返せば、「需要」に対して「供給」が圧倒的に高かったとも言えます。気がつけば、「在庫が・・・・」の状態なのでしょう。

「セール」と一口で言っても、それは各会社・ブランドによって全く事情の異なることであると思います。

ここで、私の長年の経験上の話しをさせていただければ、「セール」はそのシーズンの通信簿でしかないということです。そのシーズンが120点の成績がとれていれば、120点の成績になりますし、70点の成績であれば、70点の成績になります。

では、70点の成績を90点・100点に上げる方法はないのでしょうか?
その方法について以下の記述において考察してみようと思います。

1 点数の高い商品はリスクを負って仕入れる。
「点数の高い商品」とはそのシーズンの平均は低かったが、その中で突出して「お客様に支持された商品」のことを指します。点数の高い(または高いと根拠のもてる)商品はリスク負ってでも仕入れるということです。

→メリットとして、セールは裏を返せばどの時期よりも大幅に客数が増えるため、「自分のブランド・ショップを知ってもらえるチャンス」ということも言えます。だからこそ、喫緊の数値に左右されず、思い切って点数の高い商品を仕入れ、その分客数・売上を伸ばすことが必要であるといえます。

→デメリットとしては、平均点以下の商品の解決には全くならないことと、そういった商品がない、または仕入れられない場合、手のうちようがない。といったところでしょうか。

2  根拠に基づいた売価変更計画
お客様にとって「どのくらい安くなっているの?」ということはとても重要であると言えます。しかしながら、企業論理としては「より売上多く。より粗利(儲け)を多く。」ということも必然であります。では、どのようにして平均点以上の点数をとるために、売価変更計画を立てればよいのでしょうか?ものすごく、簡略化して説明しますと。

A 過去データ調査を行う。
過去のセール時、何%オフすると、前月の売上数の何倍(平均値)になっているかを分析する。
(例) 30%オフの場合2倍 40%オフの場合2.5倍などです。

B 上記の例にそって、ある単品商品をサンプルに以下に記載してみると、
(商品A) 
11月末での時点在庫240枚
12月の売上予測数80枚   12月末での時点在庫予測160枚
だとすると、1月末に在庫をすべて消化しようとすると、12月の売上数の2倍売らなければならない。
よって、上記のルールに置き換えると、元売価より30%オフの設定とできる。
(尚オフ率の設定は、当然商品そのものの位置付け。ターゲットの売上・粗利・在庫金額を鑑みながら設定しなければなりません。)

→メリットとしては、根拠に基づいた数値を利用することにより、セール月の売上・粗利・在庫の予測が立てやすく、平均以上の点数がとりやすいということです。

→デメリットとしては、目先の売上・在庫消化を気にしすぎるがあまり、現場(店頭)を顧みず、過度なオフ率の設定を行い、ブランドがもつアイデンティティを破壊しかねないということです。

以上2つの観点から、セール時に平均点以上をとる方法を考察してみました。現場(店頭)を疲弊させず、少しでも活気づけるためには、「今できることは、すぐにやる」べきです。

しかし、この方法は一時的なカンフル剤にすぎず、抜本的な解決にはなりません。シーズン通して、平均点以上とるには、POSを利用した数値分析だけでなく、商品そのもの、または現場(店頭)での感覚・見え方を多角的、そして俯瞰してみて「失敗の本質」をあぶり出し、解決していく必要があると言えるでしょう。

このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくおねがいします。
 2015/11/25 21:14  この記事のURL  / 

SPA型セレクトショップについて考える。
”「セレクトショップ」とは、本来独自のコンセプトで選んだ商品を特定のブランドにこだわらず、陳列・販売している店のことを指します。”
今回はその中でも、SPA型セレクトショップについて考えてみようと思います。

SPA型セレクトショップとは「自社オリジナル商品」を販売・陳列しているショップと、今回は勝手に定義させていただきます。

80年代から90年代にかけて、一気に広まったSPA型セレクトショップですが、最近、携帯のコーディネートアプリをチェックしていると、上位にくるブランドは多くが大手資本の量販ブランドで、SPA型セレクトショップの名前が上位にくることはほとんどありません。(セレクトショップ世代としては悲しい現実です。)
以下、私なりにSPA型セレクトショップの強み・弱みを記述してみると、
(強み)
・感性・感度の高い品揃え・コンセプト・商品
・ショップコンセプトに裏打ちされた、オリジナル商品。
・価格帯からくる、商品そのものの安心感。
(弱み)
・ショップオリジナル商品の位置づけ(コンセプト・価格・クオリティ)
・管理とスケジュールが複雑(仕入・発注タイミング・展示会・価格・原価率・・・)
・1点単価・客単価の高さ

その他にも色々あるとは思いますが、今回は以上を私の勝手な主観で定義させていただきました。
今回は弱みを考察していきたいと思います。

・ショップオリジナル商品の位置づけ(コンセプト・価格・クオリティ)
そもそもショップオリジナル商品とは、ショップのコンセプトで足りない部分を補ったり、表現するものとして、世に出始めたと思いますが、以下のような現状になっていないでしょうか?

(価格が低いため)売れる→売上構成比が大幅に伸びる。→商品量が増える→儲かる→儲けをより多くと考えるようになる。→売れる商品をまず最初に考えるようになり・同時に原価を抑えることを考える。→商品価格とクオリティのバランスが悪くなる。→売上が下がる→売るために「隣の芝生は青く見える」的な商品をつくる。→そもそものコンセプトって何?ってなる。

管理とスケジュールが複雑(仕入・発注タイミング・展示会・価格・原価率・・・)
元来、「洋服好き」の多いセレクトショップ業態で従事している人々は私も含め、「数字」が苦手な人が多いです。しかし、この業態は展示会・発注タイミング・原価率等がバラバラでオンリーブランドショップよりは数値管理・スケジュール管理等がよりややこしくなります。
そういう状況であるので、以下のようなことに陥りがちです。

面倒くさいので管理を怠る。→自分たちの都合に合わせたルールを作る。→より多くの問題が発生する。→現場(店頭)の負担が増える。→売上が下がる→客観的に状況がつかみづらくなる。→いつの間にか在庫の山になる。

・1点単価・客単価の高さ
客単価の高さは裏を返せば、長所ですが、客単価が高いということは、どこにでも出店できるという訳ではありません。(出すべきでないとも言えます。)それに客単価の高さは客数の少なさにも繋がり、認知度も高くならず、量販店的なスケールメリットが出しづらく必然的に商品価格に反映せざるえなくなります。

上記のような弱みを改善し今後生き残っていくには、今一度自分たちがもっている「感性・感度」を検証・再確認し「コンセプト」を明確にする。「コンセプト」というフィルターを重視した、「オリジナル商品」の再構築を行う。元来、セレクトショップはプライスゾーンが広いため、商品に対しての「付加価値」に理解のあるお客様が多い。「付加価値のあるオリジナル商品」であれば、必ず現状のお客様にも理解を得られるはずです。

また、特に数値管理を小売り業どこでも通用するルールに簡素化してから、現状の状態にあった、数値管理を導入すべきです。「服屋」における数値管理は小学校6年レベルの計算で解決できるものです。だからこそ、「商品」ばかりではなく、ファッションビジネスとしての、「数値」にも誠実に目を向け、理解することが重要です。

最後にSPA型セレクトショップこそ、海外進出(セレクトショップらしい場所に)・「オムニチャネル」の推進をはかり、WEBの売上構成を30%以上に上げる必要性があるのではないでしょうか?一部のショップはすでにそのような取組をを推進していますが、「お客様」と様々な場所で接点をもつということは、「感度の高い」セレクトショップだからこそ、できることがあるのではないでしょうか?
そのようなことが実行できれば、更に競争力の高い「SPA型セレクトショップ」が構築できるのではないかと感じます。

このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2015/11/20 18:37  この記事のURL  / 

はじめまして
「ふと気づくとこの場所にいる。」振り返ると20年、このファッション業界にお世話になってきました。

20年前にアルバイトで(株)ノーリーズ物流でこの業界に足を入れ、日々、汗をかきながら、パッキンに入れては出荷し、ハンガーラックを持ち上げては出荷し、の日々を1年半やったあと、正式に入社しました。

それからレディースの店頭勤務に従事しましたが、元来が田舎者ですので、女性相手の接客に緊張し、冷や汗をかき、恥をかきながら、がむしゃらに店頭勤務を6年経験しました。(それは今でもすごい財産になってます。)

やっと女性への接客に慣れてきたところで、メンズの立ち上げメンバーに選ばれ、メンズに関しては右も左もわからぬまま、、まわりのメンバーに支えられながら、「積小為大」をモットーにがむしゃらに8年突っ走った先には、いつの間にか増えた店。そして、若く気のいい後輩達が多くいました。

それからフリーランス、大手アパレルMD等を経て現在自身で会社をやっております。この20年振り返ると、大きい挫折・小さい挫折を繰り返しながら、少しずつ歩みを進め・成長をし、現在に至るといったところでしょうか。

20年というのは長いもので、様々な人から多大な恩恵を受け、色んな人に支えられながら今の自分があるといえます。

特に、当時放浪し、プラプラしてた「わけのわからぬ輩」である自分をを心よく迎えて頂いた、(株)ノーリーズの山田さん、また人生・商売の師匠である(株)山脇の榎本さん。(株)ノーリーズを退社したあと、ファッションビジネスのノウハウを当時38歳のおっさんである私に、あきらめず・徹底的に教えてくれた、元(株)POINTの内垣さん。また、公私共に大変お世話になっている(株)Dk labo代表兼デザイナーの加藤さん。その他多くの私を支えてくれた人々には、今も感謝してもしきれません。

そんな私でありますが、大好きでお世話になったこの業界に少しでも恩返しするために、このブログを通じで、情報を発信できたらいいなと考えています。

ブログのタイトルにもあるように、ファッション以外にファッションビジネスとしての数字をわかりやすく交えながら、また、この業界でパターナー・生産以外のほとんどを経験している、自分だからこそ記述できる「現場が身近に感じることができる。」ことを中心に、今後このブログを進めていきたいと思います。

少し話が変わりますが、最近時間があるとよく地元近くの古着屋を回っているのですが、
先日、ある古着屋の若いショップスタッフと話していると、「毎週、パッキンを開けるのが本当に楽しみです。どんな商品なのかワクワクします。」と話していました。「自分も昔はそうだったなぁ。でも、いつの間にかそんなことも忘れ、パッキンがくるたびに苦痛に感じる自分になってた時期があったなぁ。」と昔のことを思い出しました。
自分がこの業界に入ったころの「ファッションは楽しい」という初心を今後も持ち続け、日々精進していかなければ、ということをあらためてそのスタッフが思い出させてくれたような気がします。

最後に、今回このブログを書くチャンス頂いた、(株)アパレルウェブの皆さまにこの場をお借りして、心よりお礼を申し上げます。

このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 
 2015/11/16 13:26  この記事のURL  / 

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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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