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大量生産は悪なのか??
先日?こんな記事を発見しました。
”「ファッションはとても汚い産業です」 ニューヨークの5番街に"古着の山"が現れる”
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/13/vetements_n_17742830.html

”ヴェトモンはInstagramで、「ファッションはとても汚い産業です。アメリカ国内で売れ残る衣服の在庫は、毎年500億ドル(約5.4兆円)分に達しています」とアパレル産業を批判。”

”「ファッション業界は、石油工業に次いで世界で2番目に巨大な汚染産業」と訴え、「ラグジュアリーブランドの成長の背景には"派手な消費行動"が必要だと業界では言われていますが、多くのブランドは需要よりも過剰に製品を生産し続けています」と警鐘を鳴らした。”
要約すると。こんな感じです。

大量に在庫を残す。このことが環境に悪影響を与える。私はこのことには全く同意です。しかしその後、この記事の反応をみていると、大量生産・大量消費=悪。であるかのような風潮にすり替わっているケースも見られます。

在庫を大量に残すことは悪だとしても、大量生産・大量消費が環境を悪くしている。悪だという論調には私は疑問を感じますし、同意できません。

なぜならば、大量生産によってメリットを享受している人も多いということです。例えば、大量生産によって雇用が産まれ、また工場・生地メーカーの経営は安定します。また、大量に生産するということは、安く、クオリティーの良い生地を生産できることにも繋がり、そのことで多くのメリットを消費者である顧客は享受します。

また、最近「日本製を守りたい。」と主張する人がいますが、もしそのことを実行したいのならば、安定した仕事を工場や生地メーカーに与えねばなりません。更に昨今、工賃等が上げづらい状況であるならば、その分を枚数を多くすることによって、工場や生地メーカーの仕事・経営は安定します。ということは?多売できる仕組みを作らなければならないということです。

もし、仮に工賃は上げてほしくはないけど、自分たちの作りたい服は少量で作ってほしい!そういう人が多くなることで、「日本製は守る!!」なんて主張する人がいるのであれば、それは自己中心的な空想論でしかありません。

今回のことで問題なのは、売上数以上の商品数を作ってしまう、その構造上の問題にあります。

例えば、大量生産が悪と考えると、国内で言えばユニクロが悪?という論理にも繋がります。国内アパレル小売業の売上は、現在9兆円弱。国内ユニクロの売上はGUと連結すると、1兆円以上の売上です。国内アパレル小売業の約11%以上の売上金額を1社が産み出していることになります。当然、1点単価も低いので、生産・売上枚数もとんでもない数値になります。

ということは、ユニクロ以外のその他大勢のアパレル小売業企業の売上は約90%弱になります。

私が推測するに、ユニクロくらいの企業になると、コンプライアンス・在庫管理等の仕組みも業界のTOPグループを走っていると推測されます。ということは、その他大勢の8兆円の売上金額があるアパレル小売業が、仮に生産量が少なくても、どちらが廃棄ロス率が高く、環境に悪いことをしているのか??ということは、このブログをずっとご覧になっている方々であれば、容易に察しがつくはずです。

考えるべきは、何故過剰に生産・仕入しなければいけない仕組みになっているのか?という問題点を具体的に抽出すること。

そして、売上数=仕入数というMD設計を予め行うこと。(事前シミュレーション)

作った、仕入れた分の商品を極限まで売りきる。販売・MD・PR等の仕組みをつくること。そして、その販売計画を具体化し、目標を科学的に設定すること。そしてそのことを実践すること。

そして一番大事なことは。
”最後の最後まで売り切るという意識を組織の隅々の人にまで持たせること”

このことが大事です。

表面的なものだけ見て、大量生産・大量消費を批判する行為は、マクロ視点で物が見るこができない、思考できない。自己中心的な発想では??という警鐘を鳴らして、今回のブログを〆ます。

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次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2017/08/28 08:00  この記事のURL  / 


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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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