« 前へ | Main | 次へ »
棚卸の回数が多い組織は嫌?
販売員をしていて辛い行為の一つに棚卸があります。

大企業等は、販売員ではなく業者に棚卸をとらせたり、昨今のICタグ導入によって、機械をかざすだけで棚卸が出来たりと、お金のある企業はその作業が簡素化されていますが、まだ多くの企業が販売員に店頭の棚卸を任せているのが現状でしょう。

棚卸とは?決算日に組織にある在庫の数量を数え、資産を計算する行為です。よって、法令では、年に何回棚卸をしなければならないということは定められていません。

決算日以外の棚卸は”実地棚卸”と言います。

では、なぜ実地棚卸を年に何度も行うかというと、帳簿上の棚卸(帳簿棚卸)とのズレが発生するからです。

(例)
”1か月間、バッグ屋をopenしました。営業前に用意したバッグの数は100個。営業中に入荷してきたバッグが65個。1か月間で売れたバッグ個数は135個。そうすると、1か月終了後のバッグの個数は、必ず30個になります(あるべき在庫数)。”
(30=(100+65)−135)


但し、1か月の営業終了後に実地棚卸すると、バッグが25個だった。そうなると、バッグが5個無くなったことになります。このバッグの原価が1個200円だとして、5個なくなると1000円分ロスした。このことをロス原価1000円と言います。

仮にこのバッグの元売価が1個1000円だとすると、売上135,000円。この場合のロス率は?1,000÷135,000=0.074・・→ロス率約0.7%ということになります。

こうした、棚卸ロスはどんな組織にも発生します。その要因としては、店頭での盗難。商品が何らかの要因で売り物にならない(B品)。等様々な要因が考えられます。

要は、このロス率が大きいから何度も実地棚卸を在庫を合わせる必要があると、棚卸の回数が多い組織は推測されます。

このロスは当然、儲けから引かなければならないので、当然ロスが大きいとより粗利益は低くなります。(1%ロス率で粗利率が1%下がる。)

昔からよく言われることですが店長を異動させると、その店長によくロス率がくっつくなんてことも言われます。また店長の評価基準にロス率を含めている組織もあります。

しかしながら、本来ロスが多い要因というのは、その多くが組織の管理体制そのものに問題があると考えられます。

店舗のバックヤードが狭いのに多くの商品が入ってきて、ストック整理に追われる。本部自体が在庫を把握できていない。スケジュールの無理な納品・返品体系。センター倉庫そのものの管理の問題等です。

”在庫ずれるから棚卸の回数を増やす”
と考える前に、自分たちの組織の管理体系を徹底的に見直す。仕組みを作り直す。このことをしないで、むやみやたらに棚卸の回数を増やしても、そういった組織は今後敬遠されていくだけです。

だからこそ、経営者やリーダーが、本気で管理体系を見直す。また同時に棚卸等の財務教育を社員に教育する。このことをしない限りは、今後”アパレル小売業=きつい仕事”と言われ続けるのではないでしょうか。

ファッションMD・マネージャー講義「正羽村塾」生徒募集してます。(個人・企業等)ご興味のある方は下記連絡フォームより気軽にご連絡ください。
http://www.msmd.jp/

私の記事はフェイスブックからご覧になれます。気軽にフォロー・友人申請してください。
https://www.facebook.com/masafumi.sato.777
このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2017/07/06 08:00  この記事のURL  / 


« 前へ | Main | 次へ »

プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


最新記事
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
更新順ブログ一覧