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販売の仕事にスポットが当たるのはいいことだ・・・
先日、こんな記事を見つけました。
「年収700万円 新卒不採用から1販売員に駆け上がった25歳の正体とは?」
http://www.fashionsnap.com/inside/tokyobase-studiosstaff-kita/

この話を簡単に要約すると、新卒採用で落ち、アルバイトで販売を始めた男が、努力でたった3年で1販売員に駆け上がったという話です。

この際、この年収を稼ぐきっかけとなったのは?下記のスーパースターセールス制度だそうです。

”スーパースターセールス制度...年間売上7,000万円・8,500万・1億円の3段階で月給を設定し、売上の10%を給与として還元する給与制度。SS(2〜7月)・AW(8〜1月)毎に基準を設定し、半期の基準をクリアすれば次の半期からスーパースターセールスとして認定され月給が変更される。”

私も長年販売を行っていたので、この記事を読んで素晴らしいと思いましたし、販売員の仕事は、現場でしか経験できない色んな学びも多く、もっとスポットが当たって然るべき職業です。

確かに記事を読むと素晴らしい試みなのは間違いありません。しかし、このことがすべてのアパレル小売業に当てはまるのか?というと、これは疑問を感じます。

なぜならば、そのショップのスタイルや単価によって、販売員としてすべき事は相対的に変わる筈だからです。そして前提条件として、本社・本部が販売員の仕事が心地よく実践できるよう、インフラ・仕組みを整えることが、何よりも重要です。
(接客以外にも、販売員の仕事は多岐にわたり評価すべきポイントがいくつもある。)

記事の中で、下記のような表現がありました。

”(1販売員の彼は)大学4年生になった6月から念願のステュディオス販売員としてキャリアをスタートさせたという。そこからは売上目標を3カ月という短期間で達成。”

この表現から読み取れることは、この組織にはアルバイトの段階から「個人売り目標(ノルマ?)」があると推測されることです。

これは、この業界では古くからある手法で、このことに辟易とし、業界から去っていた若者を私は多くみてきました。

必ずしも個人売り=悪。ではありませんが、未だにこのことの様々な弊害から、アパレル小売業=ブラック企業。なんて書きたてられたりもします。例えば、ノルマを達成するために、自腹を切って自社の服を買い、売上に繋げるなんてことも未だに現実にある話です。

過去の組織と違い、この組織の素晴らしいところは、「個人売り目標」に対してキチンと対価を支払う制度を確立しているということになります。

そして忘れてはいけないのは、このショップは1点単価が高く、商品だけの力では簡単に売れる商品ではないということです。だからこそ、極めの細かい接客で顧客サービスの質の向上を目指し、SET率を上げ、客単価を上げるという施策をとっている筈です。また、そのことを社員に理解させた上での人材育成を行っているのでしょう。

昨今、この業界。とくに販売員の人手不足が言われます。しかしながら、この記事の表面だけ切り取って、「売った分だけ稼げれば、夢がもて人が集まるだろ!!」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、表面的なものだけ真似しても、本社が行うべき販売環境の向上が未整備だったり、想定されるバッドケースを事前に抽出し、予めその問題を解決しない限りは、ただのブラック企業と言われても仕方ありません。

この記事の中で1の彼は、このようなことを言っています。

”「最近ではお客様から誘われて飲みに行くことも増えました。社用携帯には現在800人以上の方が連絡先に入っています。とはいえ、ご連絡を一方的に入れ続けるのは迷惑ではないかと躊躇することもありました。でも1年、2年のロングサイクルで来店してくださる方もいることがわかって、今ではこちらの勝手な判断で連絡を止めてしまうのも違うんじゃないかと思っています」”

このことは、個人としてとてつもない努力をしているという他ありません。そして、組織はその努力を認め、報いています。

私も昔。夜の街で足しげく通った店がありました。そういう店の人気の人は、マメでよく連絡をくれ、褒めてくれました。そして、私は調子に乗って何度も足を運びました。その人は凄まじい営業努力をしたからこそ人気だったんだろうな〜と。言うことを懐かしみ今回のブログを〆ます。

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次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2017/05/25 07:30  この記事のURL  / 


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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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