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中規模企業・組織のジレンマ?
以前このブログでも書きましたが、このようなご時世でも世の中多くのアパレル関連企業・ショップブランドが無数に存在します。

それぞれに組織によって事情・目指すべきもの。その組織の「最適」は違って当然です。しかしながら、このような時代に目指すべき「最適」を一番見いだしづらいのは、意外に小回りが利かない?中規模程度の組織・企業ではないでしょうか。私の勝手なイメージですが、凡そ、そういった企業の売上高30億〜200億円未満くらいの規模の組織です。

10数年前までは、このくらいの規模の企業が持つ、ショップ・ブランドに勢いのある時代でした。ファッションビル・郊外SCの増加に伴い出店で上記のような企業・組織も売上を伸ばした企業も多いことでしょう。その流れにのって、中規模の売上から抜け出し、大きい企業になったところもあります。

ただ、突き抜けて大きい企業になれなかったところにとっては、この時代の状況から考えると、現状を維持するのも難しい時代に突入し、なんかしらの抜本的な変革を実行しなければ、むしろ小さい規模の企業・組織より難しい時代が待ち構えているように感じます。

原価一つとっても以下のことが言えます。例えば、原価2,000円の商品があるとしても、その組織にとっては2,000円のもの。大きい企業・組織にとっての2,000円のもの。実はこれは全く価値が違います。

他社仕入ばかりの、ある意味本当のセレクトショップには当てはまらないですが、SPAまたOEM/ODM中心の中規模企業の1アイテム辺りの発注量は推測するに、多くても1,000枚前後でしょう。しかしながら大きい企業の場合は少なく見積もっても1万枚以上になります。そうなると、この業界では常識ですが、スケールメリットで同じ原価2,000円のものでも全く価値が違うものになります。生地値・工賃等の交渉に大きく影響が出るということです。

そうなると、仮に原価率30%だとして、6,700円の売価で商品を出したら、お客様の目にはどう映るでしょう。しかも大手企業で原価率40%で商品を提供している組織があるとすれば、5,000円でその商品を提供しているということになり、同じ原価高でも、一方では高くてクオリティ?もう一方では安くてクオリティーが〇。現実このようなことが起きていて、実際売上にも大きな影響を与えていると認識すべきでしょう。

しかも中規模企業・組織のところは、多くのブランド・ショップを運営しているところも多々あります。そうなるとますます1アイテム1アイテム辺りの商品数量が激減し、商品クオリティーで勝負するのはますます難しくなります。

そうなるとそのような中規模企業・組織はどのような武器で勝負したらいいのでしょうか?

デザイン・販売(売り方・見せ方)・知名度を上げる・EC関連・出店増やしてスケールメリット出す?等なのでしょうか?全部とは言いませんが、どの事項も少なくとも今の精度から大きく精度を上げなければならないのは必須です。それでも、そのことを実行するだけではおそらく時代の波に飲み込まれる可能性が高いと言えます。

では、まずはどのようなことから実践すべきなのか?私のない頭で考えてみると

@目指すべき「最適」を見つける。

→現状の自分たちの持っているショップ・ブランド・スキルを考え、どのくらいの規模が最適なのかを決める必要があります。ただ時代の波で出店・退店を場当たり的に行ってはどうしようもありません。どのくらいの規模であるならば、「お客様を喜ばせる、良い企業になる。」ことができるのかを早急に考え、決めるべきです。場合によってはリストラ等も必要になってくるかもしれません。とはいっても、人のリストラありきで考えるのではではなく、まずは、変革・実践のスピードを妨げる、役職・打ち合わせ・仕組み・組織・事業体等のリストラを考えるべきです。

A原価ではなく売価を考える。

→これは上記でも記したように、原価を低く抑えようとしても、商品クオリティに影響が出ては、大手には勝てません。ならば、一度自分たちの価格帯を見つめ直し、「どのくらいの価格・商品価値でどのようなお客様に喜んでもらうか」を今一度、考えるべきです。中規模企業・組織のブランド・ショップの多くは実は原価ありきで、売価がブレブレなところが多いのが現実ではないでしょうか?自分たちのスキルを見つめ直し、長所を抽出した上で、お客様からみて「このブランド・ショップはこのくらいの値段でこんな良い商品が買える。」といったイメージを抱かせることが重要です。

B最低限の数値ルールの導入とルールの簡素化。

→意外に規模の大きい企業・組織でも、この業界は数値に関しては、自分たちにしか理解できない独自ルールを採用している企業・組織が多くあります。また、事業体を規模の割に多く抱えているため、よりルールが複雑になり、実は上層部が正確な数値を把握していないところが多くある筈です。

最低限のルールとして、売上と粗利益は一体で見る。在庫・仕入の管理ルールを売価管理はやめ、原価に管理変更する。売上・粗利・仕入・在庫は連動して管理する。そして、早く複雑な事業体間のルールを簡素化し、会社としての数値結果を把握・改善しやくする。このことが必要です。

最後に、個人的に私は中小規模のブランド・ショップが好きです。今回のブログがそのような皆さんの少しでもお役に立てば幸いです。

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このたびはこのブログを閲覧いただきありがとうございます。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
 2016/11/28 08:00  この記事のURL  / 


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プロフィール

マサ佐藤(佐藤正臣)

(株)エムズ商品計画・代表取締役

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。
02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立ちあげをMDとして担当。
10年よりフリーランスとして活動開始。
シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。
その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。
企業へのMDアドバイスや文化服装学院で講義・また海外での講義等。
「お客様の側に立ち、人の役に立つ仕事をする。」
をモットーに、アパレル業界発展のため活動中。

株式会社エムズ商品計画
http://www.msmd.jp/


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