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「旗頭」が広げるユニフォーム

 写真は子供用のコック服。全国で展開中の料理教室「ABCクッキングスタジオ」で参加者が着用する。白衣用の素材だが、薄手で子供が着ても動きやすい。白衣メーカーの製品は大人向けが主流でジャストサイズが少なく、「かわいい」と保護者にも好評だという。
 製造元はビームス(東京都新宿区)。同社がユニフォームを作っていると聞いてビックリする方もいるかもしれないが、ソニープラザやセガなど特注制服の大型案件で数々の実績を持つ。1980年代、学生や社会人サークル向けのチームウエアを制作・販売していたのが同社のユニフォーム事業の源流。ウエアを愛用していた世代が経営者や幹部社員となり、「うちの制服もビームスで作れないか」―。ファンの要望に応えながら、同社のユニフォーム事業は次第に成長、ジャンルもビジネスから子供向けまで広がった。1976年の創業以来「日本の若者の風俗、文化を変えよう。その旗頭になろう」をスローガンに掲げてきた同社と、そのファンたちが、ユニフォーム市場に新しい潮流を作りつつある。
(S.T)
2008年08月29日(金)  05:34  / この記事のURL

「なんでもそろいます。」

 中国・華東地区を代表する経済大省、浙江省のアパレル、テキスタイル、日用品などの業者約200社が大阪・南港のインテックス大阪で商談会を開いている。昨年、同じ時期に華東地区の企業を集めた華東交易会〈大阪展〉が開かれたが、今回は見送りとなり、浙江省が単独で開いたもの。
 会場を歩くと、いろんな品々が目に飛び込んでくる。「なんでもそろいます」といった風情である。写真は迎春用品。しめ飾りや熊手など縁起物の数々が並ぶ。出展している湖州市の企業担当者は「全量日本向け。日本でしか用のない商品ですから」と笑いながら日本向け“一本足打法”を紹介する。
 このほか、扇子に団扇など日本風の商品が満載。華東交易会では神棚、仏具、おみくじなども紹介されていて驚いた。日本の中国生産依存はここまできたか、と再び考えさせられた。商談会は30日まで。(A.M)
2008年08月28日(木)  06:39  / この記事のURL

“本物”は永遠――映画「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」に寄せて

 先日、このブログでも紹介した映画「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」の上映会が22日から24日にまでの3日間、りそな銀行本社地下講堂で開催された。3日間の動員延べ人数は、なんと2159人に達した。
 商業資本の手を借りず、純粋にボランティアだけの素人集団による自主上映会が、これだけの観客を集めたのも、実行委員とサポーターのがんばりに加え、十三代目片岡仁左衛門という役者の人望の賜物だと思う。
 全6部の大作ドキュメンタリー映画だが、スクリーンに映る仁左衛門の姿には圧倒される。緑内障が悪化し、ほとんど失明状態で日常生活では家族に手を引かれて歩く仁左衛門が、一度舞台に立てば、義太夫の調子に合わせて華麗な動きを見せる。それは芸に生き、舞台の上でしか人生の意義を見出そうとしなかった名人だけが持つ「求道者の凄み」だ。
 とくに「孫右衛門の巻」は圧巻。「恋飛脚大和往来 新口村」で、孝夫(現仁左衛門)の忠兵衛、秀太郎の梅川を相手に仁左衛門が孫右衛門を勤める稽古の様子と舞台の一部が収録されているが、芝居の最後で、愛するわが子・忠兵衛を心中の道行きに送り出した後、雪の振るなか、ひとり咆哮する孫右衛門の姿に、激しく心を揺り動かされる。
 そして「登仙の巻」では、90歳で無くなる直前に演じ、最後の舞台となった「八陣守護城」の佐藤正清が映る。ほとんど動かないその姿に、なんとも言えない美しさを感じた。それは、役者の生の身体性が消去され、身体があたかも文楽の人形のような、純粋な魂の器と化した美しさである。
 映画を見てしみじみ感じたのは、やっぱり“本物”は永遠だということだ。そしてこれは、繊維やモノ作りも同じだろう。いま売れることは無意味とは言わないが、それがすべてではない。永遠を信じて、打ち込むことの価値は、“売れる・売れない”といった表層的なことを越えるものである。
 記者も今回、実行委員の一員として上映会のお手伝いをさせていただいた。また、上映会のオフィシャルブログ(http://geinous.exblog.jp/)で「銀杏の落葉拾い――片岡仁左衛門『役者七十年』を読む」を連載した。それだけに、この「“本物”は永遠」という思いが強い。どこまで実行できるか分からないが、記者としても、このことを心がけたいと思う。(M.U)
2008年08月27日(水)  07:39  / この記事のURL

RFIDの可能性

 第2のバーコードとして期待されるRFID(無線識別タグ)。繊維・アパレル業界でも引き続き経済産業省主導の実証実験は行われるが、ICタグやシステムのコスト高などから実導入はなかなか進まない。
 きょう開幕の「08アパレルソリューションフェア」でも、マイティカードが規制緩和されたUHF帯でのRFIDシステムを出展する。商品の店間移動をスムースにする米国アメリカンアパレル社や、読み取りリーダーを内蔵した什器スマートシェルフでゲームソフトの販売増に寄与している米国・家電量販店ベストバイなどの事例を紹介しながら、導入を促す。
 10月の「JFW−ジャパン・クリエーション」では、副資材の小林織ネームがアパレルのプレスルーム向けに、RFIDによる商品管理システムを紹介する。米国SOX法の影響で、サンプルも資産としてきちんと管理する方向が強まってきた。RFIDの活用で、雑誌やテレビなどに貸し出していたサンプルの紛失防止に一役買うものとして訴求する。
 全体的に衣料販売不振が続き、新たなシステム投資には慎重なアパレル業界だが、そろそろ隣の様子見は終わりにしてみては…。活用しない手はない。まずはプレスルームから…。(N・O)
2008年08月26日(火)  06:39  / この記事のURL

“メタボ”開始でウエスト85センチまで?

 7月に比べると幾分か過ごしやすくなり食欲もわいてきたところへ、住んでいる市の保険福祉部健康課から「健康づくりと食育に関する調査票」と書かれた大きめの薄茶封筒が届いた。
 いわゆるメタボリック症候群についての調査で、健診前の「前座」のようなもの。対象はもちろん私。封筒を開けると自身の食生活やライフスタイルを知るための細かな設問が。メタボ予防には「好物」もご法度らしい。
 ただ、最近、腹囲(男性85センチ、女性90センチ)を健診項目から外したことには納得。そりゃそうだろう、齢を重ねれば大体の男性はある程度太ってくる。エネルギーも若者以上に消耗しやすい。
 持論だが、「月の〜砂漠の〜」のらくだのこぶのごとく、“備蓄”脂肪がいざというときに役立つ。様々な消耗を内から補う。
 現在、減っていた体重もリバウンド中の87キロ。パンツのウエストサイズはここ数年、85センチではやや窮屈なので、ぴったりの88センチモノを購入している。
 ところがメタボ健診の義務化以降、85センチまではすぐに見つかるのだが、88センチはやたらアイテムも減っているような気がする。アパレルに聞くと「探すよりもお腹、へこましたほうが早いですよ」と“忠告”してくれた。(M・S)
2008年08月25日(月)  06:48  / この記事のURL

人手と人材確保

 社員とパートを入れて6人ほどの泉州タオルのあるタオルメーカー。この半年ほどの間に、従業員2人が行方不明になった。無断欠勤してそのまま、今日になっても連絡してこないので“行方不明”という。一人は社員だった。社長自ら家まで尋ねたところ、家族を残して消息を絶っていた。
 もう一人はパートとして雇用した。4日ほど勤めたあと出勤してこなくなった。履歴書にあった携帯電話の番号に電話したがつながらなくなっていた。両人ともいくらかの賃金を残したまま。いまだに取りに来ない。「人手にもならない。社会人としての常識がなさ過ぎる」と、当の社長は一刀両断。
 この1年ほどの間に、これらの特異例以外でも辞めていった者が何人かいた。その一人は「パートから社員にしてほしい」という積極性があったので人材として期待して正社員にした。ところが突然、無断欠勤し、その翌日には辞表を持って来た。「辞めるのはいいが、職務に対する責任があるはず。迷惑を掛けないため、2、3カ月ほど前に申し出て、仕事を片付けてからやめるべきでは…」と言ったところ、「私にも生活があります。次の職をすぐに探さなければならないので了解して下さい」の一点張り。技術を教え始めていた矢先のことだった。人材になると期待しただけに社長のショックは大きい。
 人手を補うために、年に何回も求人の広告を出す。中小零細企業だけに、その費用も馬鹿にならない。一時的に人手を確保しても、ほとんどが人材まで育たない。タオル業を続けるためには人材の確保が不可欠。人手さえ満足に確保できない今日、近い将来、生産が出来なくなる日が来ると予想する。
 この夏、今治タオル、泉州タオルの両産地を回って人手と人材について考えさせられた。このような問題を抱えているのは、このメーカーだけではない。産地が残っていくためには人手、人材確保の方法構築が緊急の課題だと思った。(H・S)
2008年08月22日(金)  06:35  / この記事のURL

生産者と小売りとのギャップ

 コストアップ転嫁の値上げを求める生産者に対し、消費不振を理由にそれに抵抗する小売り。繊維業界特有のこの構図が最も鮮明に出ているのが、インテリアかもしれない。あるインテリア専門店によると、消費者の価格重視はますます強まっており、1万円以上の商品はなかなか売れなくなった。「消費者に目新しさや付加価値を感じさせる商品が少ないのでは」と質すと、「(目新しさや付加価値を)分かってくれる人は少ない。価格だけを見て買う人がほとんど」とバッサリ。食料品やガソリンの値上げで、インテリアにまわす金(かね)がなくなったとためと分析する。
 日本の消費者の多くは季節を問わず、また、景気の良し悪しを問わず、同じカーテンやカーペットを何年も使っている。消費者にインテリアへの関心を持たせる取り組みが不足していることが一番の問題と感じるのだが…。(A・T)
2008年08月21日(木)  07:00  / この記事のURL

ポロシャツ購入の穴場?

 ずらりと並べられた色とりどりのポロシャツやTシャツ。
 写真をよく見ると分かるように、ここは量販店ではなく、先日、僚誌「ユニフォームプラス」の取材で訪れた愛知県内のワークショップの一角。
 このショップでは梅雨明け以降の連日の猛暑でポロシャツなどのカットソーの売り上げが伸びているという。
 軽作業におけるワーキングウエアとしてや、作業着のインナーウエアとして、ワークショップでもポロシャツは夏場に欠かせないアイテムとして定着した。
 丈夫なことはもちろん、吸汗速乾や抗菌防臭などの付加機能は当たり前の商品が、手ごろな価格で手に入る。
 ブランドにこだわらないなら、ワークショップはポロシャツ購入の意外な穴場かもしれない。(K.M)
2008年08月20日(水)  06:42  / この記事のURL

TOKYOを世界へ売り込む!

 第7回「東京発日本ファッション・ウィーク(JFW)」が9月1日から7日まで開催される。東京コレクションを中心に、国内外へ日本のファッション・繊維製品を売り込むビジネスイベントとしての発展が期待される。
 今回もスペシャルイベント・関連イベントなど様々なイベントが併催される。その一つに、第61回カンヌ国際映画祭“ある視点部門”正式出品作品「TOKYO」とJFWとがコラボするスペシャルパーティーもある。同作品はニューヨーク、パリ、ソウルで活躍する映画監督が東京を舞台に撮ったオムニバス映画。
 ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ボン・ジュノの3監督ともに、東京を刺激的な街だと感じて制作したわけで、ニューヨークやロンドン、パリのようにクリエイターをインスパイアさせうるエネルギーを東京が持っていることは誇るべきことだろう。

 間宮淑夫繊維課長・ファッション政策室長は「先端的なヒトは刺激を与えてくれる都市を拠点にしたいと考える。東京をそうした都市にして、世界中から先端的な才能が集まる場所になってほしい」と発言しているが、全く同感だ。ファッションや映画はもとより、ITなど様々な分野の最先端を行く才能が刺激を求めて愛する街になれば、それだけ東京、ひいては日本も発展するというものだ。(F・K)
2008年08月19日(火)  06:28  / この記事のURL

“国産買えばポイント”に着目

 農林水産省は国産食品を買うとポイントが得られる仕組みを作るため、事業費を2009年度予算の概算要求に盛り込んだ、と先週一般紙が相次いで報じた。
 国産食品の購入意欲を高め、自給率の向上につなげるのが同省の狙いだ。新しい取り組みだけに課題も山積しているだろう。だが、国内産業を守る政策として消費者に訴えかけて需要を喚起するやり方は新しく、単純に補助金をばら撒くよりよほど実りある税金の使い方に見える。食の安全が問われる背景もあり、国産食品のポイント制がどうなるか注目は高い。繊維でもそういう政策があればいいのでは。(E・M)
2008年08月18日(月)  07:10  / この記事のURL

日本女性の「笑顔」

 テレビをオン。いきなり五輪の“水芸”の一種、女子競泳ライブだ。秒単位で競う前の、プールに飛び込む前の世界から選ばれた選手たちの重い表情、雰囲気が茶の間に伝わる。
 選手たちは恐らく、肺がはち切れそうになるほどの緊張とプレッシャーに押しつぶされそうな精神状態にその時にはあると察する。
 このあと、背負う国名、自身の名前が競技会場にアナウンスされる。それまでの“ぶぜん”とした態度、表情から、一瞬、選手から笑みがこぼれる。“おきゃん”な女性を演じる女性もいる。
 政治色濃く、重苦しい世界情勢のなかで開幕した北京五輪だが、開幕から一週間が経過。日本の選手たちも健闘中だ。“男勝り”と言われながらも日本のお家芸、柔道を守るべく、連覇した二女性のほか、バレーボール、バドミントンなど。日本人女性選手の、競技への闘争心は当たり前だが、そのひかえ目な態度と表情に、「なでしこ」の姿をとらえた。(M・S)
2008年08月15日(金)  06:15  / この記事のURL

仕事は現場が支えている

 今月8日、東レの三島工場を見学しました。同工場は日本初のポリエステル系合成繊維の生産工場で、創業は1958年。訪問した第4工場は古い機械も稼働しているとのことでしたが、まだまだ現役です。ポリエステルチップを高温で溶かし、口金からシャワー状に繊維を噴出する――知識はあったのですが、この工程を初めて目にしたときは、興奮を覚えました。
 見学後は同工場の総合研修センター内にある「企業文化フロア」へ。さながら博物館のような様相です。過去の製品ポスターやポリエステル繊維「テトロン」糸の生産第1号機など、ここに展示する製品や東レの歴史について説明を受けました。
 歴史の始まりであると同時に、今なお続く生産活動。そこに集まる人々と、蓄積し伝承するノウハウ・・・。ほんのいっときの時間を見学させてもらっただけですが、仕事は汗水たらした現場の人間が支えるものだと、改めて実感した一日でした。
(M・K)
写真=「企業文化フロア」入り口のオブジェ
2008年08月14日(木)  06:16  / この記事のURL

「コーエン」で新市場へ

 1989年の渋谷店の開店1カ月後に、恐る恐る店に入り「世界の逸品を見させていただいた」身からすると、ちょっぴり複雑な気分だ。
 ユナイテッドアローズの子会社であるコーエンは、「値ごろ感がありファッション感度の高い市場」をターゲットとした新業態「COEN」(コーエン)の展開を今秋から開始する。その事業の説明会と商品の内見会が先日行われた。
 セレクトショップは言うまでもなく高感度層をターゲットとした業態だが、富裕層を狙うことはあってもマスをターゲットとすることは今までなかった。だからコーエンには、同業他社はもちろん、業界内外から大きな注目が集まっている。
 で、気になる商品はというと、わずか3ラックのみの私的な判断になるのだが、「いま一つパンチに欠ける」いうのが正直なところだ。トラッド寄りの商品が多く、「グリーンレーベル リラクシング」の商品をそのままグレードダウンしたような印象を受けた。
 トータルで見れば印象はまた違うのかもしれないが、「フランクウィーンセンス」のように期間限定店を出して顧客の反応を探るというのも一つの手だと思う。
(K.M)
2008年08月13日(水)  06:37  / この記事のURL

祭り協賛も社会的責任

 8月2〜3日、第55回福井フェニックスまつりが開催された。福井駅前電車通りは1日から歩行者天国になり、様々な露店が立ち並び、“べんたワイワイ夏祭り”と題してお笑いや音楽のライブ。4日には市内を流れる足羽川で、花火大会も行われた。
 たまたま福井に居合わせたので、祭りについて聞いてみたところ、ある大手繊維企業が協賛しているとのこと。縮小均衡が続いているとはいえ、合繊長繊維織・編み物産地である福井県における繊維産業の位置づけは高い。けっして楽観できる事業環境ではないものの、これも企業の社会的責任のひとつなのだろう。(T・N)
2008年08月12日(火)  06:25  / この記事のURL

産地取材は余禄が楽しい

 繊維の産地は意外と観光地がそばに多い場合が多い。取材帰りの電車待ちの時間(産地はなかなか電車が来ない!)などに、ふらりと駅前を散策するのも楽しい。
 最近、高野口産地の取材の帰り、九度山駅を使うことになった。ところが目の前で電車を見送ってしまい、次は40分後。暇つぶしにそばにあった案内板を見ると九度山の地名の由来は弘法大師が母に会うため、この地の寺を月に九度は訪れたからとのことを知る。
 さらに、真田昌幸・幸村が関ヶ原で負けた後、閑居を命じられたのが当地。その庵が近くにあるらしく、暇にまかせて見に行くことにする。「真田十勇士」を活用した街おこしに熱心な町並みを歩いたが、地図なしで目的地に向かうのは意外に難しく、さらに“九度山”というだけにアップダウンが激しく、いきなり現れた金太郎(写真)のあたりで体力&時間切れ。次の電車に乗り遅れるわけに行かず慌てて駅に戻った。
 帰ってきて分かったが、金太郎の場所は目的地を通りすぎていた模様。さらにその金太郎も由緒あるものらしい。そのうち改めてリベンジしようと思う。(K・S)
2008年08月11日(月)  06:00  / この記事のURL

中古衣料がバイオ燃料に!

 日本では年間100万トンのアパレルが捨てられている。うちリサイクルされるのは10万トン程度で、残りはゴミだ。しかし、大阪大学の先端科学イノベーションセンターと日本環境設計が共同で実用化に取り組んでいるコットンから話題のバイオ燃料「エタノール」を作る技術が実用化すると、この大量のごみがエコな石油代替品に変わる!
 合繊のリサイクルは現状、合繊100%しか処理できない。ポリエステル綿混など複合商品はリサイクル対象外なのだが、上記の技術が進めば、これらもリサイクルが可能になる。ごみ処理で苦心する地方自治体はもとより、政府としても大いに利があるわけで、ぜひとも力を入れて応援してほしいものだ。
 今回のオイル高は、先のオイルショックに勝るとも劣らない変化を、日本の社会に、いや世界にもたらすと予想される。(FK)
(写真は、日本環境設計の岩元美智彦社長-左-と高尾正樹専務)
2008年08月08日(金)  06:37  / この記事のURL

ある中国で育った繊維マン

 中国と深くかかわった商社マンから読むよう薦められ、本を借り受けた。『紅い桜』(講談社=写真)である。
 中国にあこがれ中国語を学び、日本に留学していた中国人と結婚し中国に渡った日本人妻の話を書き起こしたもので、文化大革命時の混乱が庶民にどのような影響を与えたのか、涙なくして前に進めない内容だった。
 この本の帯にある可愛い顔をした男児、今は40代のオジサンである。10代のころ日本に帰国し、いま再び中国で仕事をしている。中国でめきめき成長するアパレルメーカーのデザイナー集団を率いて、中国国内市場を攻める役割を担うこの人に、過去の辛酸はその明るい表情からはうかがえない。
 ヤンガー集団の李如成総裁をはじめ、文革時に青春時代を送った人たちが今の中国を引っ張っている。かれらがリーダー役を果たす中国。あの“政治の時代”は真っ平、という人がきっと多いことだろう。(A・M)
2008年08月07日(木)  06:32  / この記事のURL

サンダルのホールは訴える

 靴メーカー「クロックス」 の日本での輸入販売を手掛けるクロックスエイジア プライベート リミテッドは2日、東京都目黒区に8軒目の直営店をオープンした。
 1階がウイメンズ&キッズシューズ、好評なバッグやアクセサリー類、2階はメンズとユニセックス、キッズを扱う。ファミリー層を対象にした商品に店。だから敢えて、昨年のエスカレーター事故の改善策について訊ねた。クロックスの樹脂製サンダルを履いてエスカレーターに巻き込まれる事故が多発、今春に経済産業省が同社名を公表しての改善要求に踏み切ったのは記憶に新しい。
 現在、シューズには注意書きのラベルを付けている(写真右)ほか、レジで「エスカレーター安全利用のお願い」を記載した小さなカードを手渡している。「アメリカ本社でも同様の事故が報告されている。製造・販売にコストはかかるが、最優先は『安全・安心』。エンドユーザーへの啓もうも直営店の大切な機能のひとつ」と同社。対面販売の積み重ねで信頼関係を作っていく考えのようだ。先の週末には都内で100人超がけがをするエスカレーター事故が起きた。こちらは定員オーバーが原因のようだが、身の回りは果たして本当に安全か。特定の業者や商品を目の敵にするのでなく、もう一度改めて考え直したい。(S・T)
2008年08月06日(水)  06:25  / この記事のURL

著者献呈本

 知人が著書を出版したとして、署名入りで献呈本をもらうことがある。あるいは、会ったときに「最近、また本を出しましたね」と話題にすると、「そうそう、1冊献呈しますよ」といって手渡されたりするのもうれしいものである。
 物書きにとって、活字になった自分の文章を人に読んでもらうというのは、何物にも代えがたい幸せだ。そう思って、いまでも論文掲載誌の抜き刷りなどを世話になった知人に送り「御批判、御助言いただければ幸甚です」とあいさつ状を添えている。文筆家の最低限のマナーだと思うからだ。

 なぜこんなことを書くかというと最近、古本屋で関桂三著『日本綿業論』(東京大学出版会)を見つけて、早速購入したところ、それが著者の署名入り献呈本だったからだ。
 関桂三は、元東洋紡会長で、関経連の初代会長も歴任した人物。東京大学経済学部で講師も務め、そのときの講義録を基に著したのが『日本綿業論』である。ただし、この本自体は繊維産業研究の基本文献の一つであり、ことさら希少本というわけではない。私の目を惹いたのは、表紙裏に毛筆で記された著者署名と献呈相手の名前だ。そこには「謹呈 伊藤忠兵衛様」とあった。どういうわけか、関桂三から献呈された二代目伊藤忠兵衛架蔵本が、回り回って、私の手元に巡ってきたわけだ。
 こういった意外な逸品が手に入るのも、古本収集の密かな楽しみである。同時に、やはり当時の繊維人は礼儀正しかった。本を出せば、必ず世話になった人々に献呈しているのである。ちなみに『日本綿業論』は1954年の出版。当時、伊藤忠兵衛翁は公職追放が解除され、実業界に復帰して間もないころであり、呉羽紡績の社長などを務めた。そして、関桂三が会長・相談役を務めた東洋紡と呉羽紡績が合併するのは、66年のことである。(M.U)
2008年08月05日(火)  06:25  / この記事のURL

奥さまにちょっとしたエコ

 確かにオーガニックコットンが注目されているようだ。三越日本橋本店でも「オーガニックコットンのタオルありますか?」と聞く客が増えていると言う。同店ではこれまで、ショップとして大々的にいくつか展開してきたが「うまくいかなかった」。今では単品として扱っている程度だが、よく売れている。
 「奥さまにとって“ちょっとしたエコ”の感覚がいいようですね」と分析する。そこでオーガニックコットンタオルを拡充するかと思いきや、さにあらず。「オゾン漂白」製品を新たに扱う。
 天然物質のオゾンを用いることにより、多量の高温水・化学薬品による通常の精練漂白よりも、排水量や化学薬品の使用量、二酸化炭素排出量を減らし環境負荷を低減できる。オゾン漂白のタグを付け訴求していく考えだ。
 「たかがタオル、されどタオル」とは、メーカーや問屋、店頭を取材するとよく聞く言葉。ギフト需要が落ち込む一方で伸びる自家需要に、新たなエコの切り口で“奥様のエコゴコロ”をくすぐる。(N.O)
独自提案に積極的な三越日本橋本店タオル売り場(今治タオル常設コーナー)
2008年08月04日(月)  06:15  / この記事のURL

記者クラブの幹事を終えて

 7月31日をもちまして東京繊維記者クラブの政策幹事という大役?を“卒業”しました。簡単に言ってしまえば、記者クラブ加盟新聞社と企業を結ぶ橋渡し業務を行っていただけなのですが、個人的には貴重な体験だったと思うと同時に、記者クラブのあり方を考えさえられる半年間でもありました。
 「今の記者クラブには活力がない」。そうベテラン記者から指摘されることが何度かありました。合繊企業各社が非衣料分野へシフトし、グローバル体制を強化する中、各紙の「繊維」に対する取材切り口は、必ずしもかつてのように同じ方向性で一致しているわけではありません。そのズレ、温度差が、「停滞」と思われてしまう要因なのかもしれません。
 ただ、「業界全体を盛り上げていきたい」という思いは、メーカー、業界紙とも同じはずです。一クラブメンバーとして、この東京繊維記者クラブが一つのカンフル剤になれたらと考えています。(M・K)
2008年08月01日(金)  06:40  / この記事のURL