アパレルウェブ ホーム
« 2008年04月   |   Main

資生堂、英デザイナーと協業

 資生堂はメークアップブランド「マキアージュ」秋の新製品を、英国の新進ファッションデザイナー、クリストファー・ケイン氏(写真上、中央がケイン氏)と共同で開発した。同ブランドが外部デザイナーを起用するのは今回が初めて。
 メークアップ製品の開発は、色選びが最大のカギとなる。そこで同社は、ケイン氏の大胆な色使いに注目し、ディレクションを依頼した。口紅やアイカラーなど7品目25品種のうち、「動くたびに、ゆらめいて変化する色と輝き」というケイン氏の提案に基づき、12品種で従来よりも光の透過性が高いパール剤を開発した。(写真下、マキアージュの新製品)
 化粧品はいまスキンケアが大流行だが、ファッションに合わせたメークアップのニーズは不変だ。洋服や靴、アクセサリーなどとメークアップとのコラボレーションはむしろ、より注目度を高めているという。メークアップアートに特化したマキアージュは旗幟鮮明で、プロのモデルのようにスキンケアとメークアップを明確に使い分け、豊かなライフスタイルを提案する戦略を貫いている。
 資生堂のケイン氏起用は、繊維業界というコップの中だけを見るのではなく、関連業界にも積極的に目配りして、消費者の先入観を良い意味で裏切るような商品提案を考案するヒントになるのではないだろうか。 (F.K)
2008年05月13日(火)  05:49  / この記事のURL

諸行無常の帰省

 各記者の連休中の活動報告が続いて申し訳ないところだが、私も岡山県西部の実家へ帰省。久しぶりに旧友と再会し、中高生時代の遊び場だった福山市で日の高いうちから酒宴。その後、昔通ったラーメン屋へと移動すると、すでにビル全体がゴーストタウンで立ち入り禁止。すでに取り壊しが決定し、跡地にはマンションが建つ予定とのこと。
 記者が通った頃から十分に古いビルだったが、改めて見ると本当に古く昭和の匂いがプンプン。ラーメン屋以外にもビルの店に「変形学生服」を買いに行ったり、中古ファミコンショップにソフトを売買に行ったりしたなぁと友人と思い出話にふける。そのビルの名前は「繊維ビル」という。諸行無常・・・。(K.S)
2008年05月12日(月)  05:32  / この記事のURL

古代布の息づかい

 やっと取れた大型連休、福島県を訪れた。五色沼歩きの後で休憩した「裏磐梯ビジターセンター」で「からむし織」の展示コーナーを見つけた。苧麻、青苧の茎の皮から繊維をとって編んだ麻糸が「からむし」だ。
 この麻を素材に、各地で奈良晒・越後縮・近江麻などの特産品が作られた。五色沼昭和村は、本州唯一のからむし栽培地として600年を越える歴史がある。説明によると、「からむしの繊維をとる」にはかなりの労力が要る。炎天下の刈り取りに始まって晒し、皮をそぎ、乾燥させる。さらに繊維を手でつなぎあわせる「苧績(おう)み」、糸車で撚りをかけて糸をつむぐ作業がある。完全オーガニック、オールハンドメードというところだが1反作るのに半月かかったというから、当時の女性たちの苦労がしのばれる。繊維をめぐるニュースを追いかけ、振り回される日々だが、ときに触れるこうした伝統工芸の静かな風格には、いやされる。
2008年05月09日(金)  05:43  / この記事のURL

上がる物価で服の買い物は後回し?

 小麦の政府売り渡し価格引き上げ、ガソリンの暫定税率復活など、ここ最近の物価上昇は身近に感じられるものばかり。小職は以前から自炊する方で、スーパーにはよく買い物に行くが、目に見えて値上がる食料品に対して、戦々恐々としている。
 例えば、もやし。これまで200グラム18円と破格の安さで我が家の家計を助けていたが、ついに先月25円に値上がりした。キャベツも季節外れとはいえ、半玉100円前後だったものが120円以上と、商品を手に取り重さを比べながら慎重に選んでしまうくらいだ。バターなどは手に入らなくなってしまった。
 見た目ですぐに分かる値上げだけではない。内容量を減らして何とかこれまでの価格を維持しようとする動きも強まっている。スパゲッティーは500グラム100円で買えるものを愛用していたが、今では100円均一ショップで500グラム入りを見掛けることは困難。このままでは愛用している1袋18円のうどん玉もそろそろ危ないのではないか。
 そうなってくると、衣料品の買い物は後回しに。ゴールデンウイークにはぶらぶらと心斎橋、なんばを散歩したが、結局衣料は一つも買わなかった。毎年、何かしら衣料を買っていた記憶があるが、やはり食料品の値上げはインパクトが大きく、衣料はバーゲンの時期まで我慢するかという気持ちになってしまう。衣料消費がますます厳しくなるのではないかという懸念が繊維業界に広がる。 (Y.O)
2008年05月08日(木)  09:46  / この記事のURL

東京MT―予想以上の来街者・売上高……でも

 東京ミッドタウン(東京MT、事業者代表:三井不動産)は、昨年3月30日の開業から1年間で、約3500万人が訪れ、商業ゾーンの売上高は約306億円を記録したと発表した。来街者・売上高ともに当初予想を上回る好調ぶりだ。
 ただ、六本木交差点をはさんで反対側に位置する六本木ヒルズ(森ビル、2003年開業)は、開業後1年間で約4900万人を集客していた。確かに、居住者だけでなく、利用限度額無限のブラックカード片手にショッピングする“ヒルズ族”なる言葉を生み出したのに比べても少し地味な印象(東京MT自体、ヒルズとは違う志向性だが)。数年来、首都圏では新型商業施設開設ラッシュが続いており、消費者が踊らされなくなったのか、景気の踊り場感から踊りたくても踊れないからなのか……。
 単純に比較できないが、ヒルズと東京MTの開業初年度の違いには、一段と強まる社会の閉塞感や経済の先行き不透明感などがあるかもしれない。(N.O)
2008年05月07日(水)  05:35  / この記事のURL

コミケとコラボに思いを馳せる

 4月23〜25日、東京ビッグサイトで行われたJFW―JCを取材した。その喫煙室の一角。変わった缶コーヒーを見つけた(写真)。商品名は「聖地の珈琲」。いわゆる“萌え系”の女の子が微笑むデザインが数種、「東京ビッグサイト土産」と書かれている。その手の情報に疎い小職にとって「?」な缶コーヒーだが、“事情通”と思しき同僚のU記者によると、「ビッグサイトはコミケ(記者注・漫画やアニメの同人誌即売会)の会場だから」と説明してくれた。なるほど。確かに会場への道すがら、萌え系の女の子が描かれたポスターを多く見かけた。
 ここ数年はJFW―JCの会場変更予定もなく、繊維業界人にとっては、ある意味“聖地”となっているビッグサイト。しかし、世間一般では、このコミケ業界の聖地であるようだ。
 そういえば以前、フランスで日本の漫画がブームのようで、作中の登場人物の格好をまねた「コスプレ」姿のフランス人を掲載した雑誌を見かけたことがある。日本のテキスタイルの評価が海外でも高まる昨今、この業界とのコラボで世界進出のさらなる加速はあるのかどうか・・・などと考えてしまった。   (M・K)
2008年05月02日(金)  05:59  / この記事のURL

ブラザーコミュニケーションスペース

 先日、名古屋のブラザー工業の取材に合わせて、コミュニケーションスペースを見学してきた。この施設は同社創業100年にあわせて拡張され、同社の歴史だけでなくミシンの歴史を学ぶうえで貴重な資料が一堂に集結している。
 正直、企業の資料館は“眠い”ものが多いという偏見があったが、厳選された品ぞろえに図らずもテンションは上がる。
 展示品は同社創業者の安井正義氏が開業資金を得るために作った“麦わら帽子水圧プレス機”から始まり、オートバイ、扇風機、洗濯機、電子レンジなどの多角経営を模索した時代の遺産、現在のOA機器分野の先鞭をつけた英文タイプライターなどが並ぶ。
 やはりメーンはミシンの名機がレプリカを含めて展示されているスペースだ。あのトーマス・セントのミシン(復刻品だが貴重品)、美術品のような調度を施された古いミシンから日本の高度成長期を支えた同社製ミシンが紹介される。
 そのほか、日本の歴史上のビッグネーム(ペリー提督やジョン万次郎や篤姫など)のそばにミシンが寄り添っていたことが語られ、当時のミシンがどういった存在だったのか知るうえで、なかなか興味深い。
 圧巻は壁一面に世界の名機が展示されているスペース(上のほうのミシンは2階のバルコニーから見る)で、圧倒された記者は特別に許可を頂いたにもかかわらず、その写真を撮るのを忘れてしまった。
 これだけの収蔵物をどうやって集めたのかを聞くと、意外にもアンティークミシンのコレクターというのが世界中にいて、その間でマーケットが成立しているのだという。それでも、探すのには苦労したそうだ。確かに、装飾的にも機構的にも美しいミシンを見ていると蒐集欲が刺激される気もわからないでもない。
 百聞は一見にしかず、ミシンマニアとはいわず訪問をお勧めする。いつでも入館できるわけではなく、基本的に予約が必要。予約は同社ウエブサイト(http://www.brother.co.jp/bcs/index.htm)で。 (K.S)
2008年05月01日(木)  06:01  / この記事のURL