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Che!

[東京本社]都内で8月27日まで開催された「写真家チェ・ゲバラが見た世界」は、革命家エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(1928〜1967)の新しい一面を見せてくれた。著述や多くの書簡を残しているゲバラだが、カメラ好きでもあった。写真を見れば、ファインダーをのぞくゲバラと視線が重なる。
 エキゾチックな遺跡や古建築を収めた20代の旅行写真からは、見るもの全てを記録したいという若々しい高揚が伝わってくる。一方、キューバ政府の要人として各国を視察した際は最新の工業設備を多数撮影した。産業振興のための資料となったことだろう。
 しかし、日本では平和記念公園(広島県)も撮っている。原爆資料館を訪れ「こんなに酷いことをされて日本人はなぜ怒らないのか」と問うたゲバラ。気持ちのままにシャッターを切ったかのようだ。
 会場のパネルで、キューバにはゲバラが名付けた「イネジロウ・アサヌマ紡績工場」があると知った。日本社会党委員会を務めた浅沼稲次郎(1898〜1960)は、精力的な活動と私欲のない人柄で人気があった政治家。演説中に暗殺され、凶行の瞬間は世界中に報道された。自らも生命の危険にさらされていたゲバラ。建物に故人の名を頂き、共感と追悼の念を示したと推測する。工場は現在も稼働しているという。(周)
2017年09月04日(月)  10:00  / この記事のURL