アパレルウェブ ホーム
« 2016年04月05日   |   Main   |  2016年04月07日 »

字義知りロマン砕かれる

 【大阪本社】仕事柄、文字をにらみ続けることが多いからか、字の成り立ちに自然と関心が行く。たった一文字にも意外に知られていない本来の意味があり面白い。だが、ときに本来の意味を知ってそれまで持っていた字へのロマンが打ち砕かれることもある。
 まずは「絆」。関東大震災以降、頻繁にマスコミが「絆」という字を掲げ、被災者への支援や理解を呼び掛けたため、人の気持ちのこもったつながり、助け合いなど美しいイメージがさらに浸透したかもしれない。だが、本来の意味は「牛や馬の脚をつなぎとめる網」「拘束するもの」「つなぎとめるもの」という意味だ。
 次に「親」という字。俗説では字の部分部分をばらして「木の上に立って見る」と書いて「親」、あれこれ口を挟まず見守ることが「親」の字義だなどともっともらしく語られる。聞く方は分かりやすいため、なるほど!とまるで本当のように理解してしまう。だが、字源は単に「目に見えるほど近い」といったほどの意味。
 2年ほど前、自分で「努」という字の成り立ちをふと閃いた。妻の出産に立ち会ったときだ。女の又の下に力と書いて「努」。子どもを産む、七転八倒、阿鼻叫喚の中で成果を得ることが「努」で、女性の出産に字源があるのではないかと。
 かなり自説に自信があったが字引に当たると違った。実際の語源は「努」の「奴」の部分は奴隷を意味し、奴隷が力を尽くして働くことを意味するそうだ。 (学)
2016年04月06日(水)  10:00  / この記事のURL