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「新安保法制は日本をどこに導くか」

 【本社】今国会で会期を大幅に延長して審議される安全保障関連法案。与党が圧倒的多数を占めているため、成立する可能性が高い。
 そうしたなか、元防衛官僚の柳澤協二氏が6月に「新安保法制は日本をどこに導くか」(かもがわ出版)という著書を記した。審議中の安保法制に的を絞ってその問題点や、成立後の日本の安全保障がどのように変わるかについて、分かりやすくまとめている。95頁、900円と、時間とお金をかけずに読める。
 柳沢氏は著書のなかで法案について「この際、(自衛隊が)なんでもやれるようにしようという動機からきたもの(法案)とか、何をやるか分からないから具体的には書けないけれども、とにかくやれるようにしておこうとか、そんなものがごっちゃになっている」と一貫した思想の欠如を指摘。
 「新安保法制は『戦争をしない』という日本の戦後の歩みを断ち切り、自ら進んで戦争に近づくという点で、非常に大きな問題がある」と批判し「たとえ通っても発動させないだけの世論づくり、ゆくゆくは廃止するだけの力関係を国会でつくっていかなくてはならない」と訴える。
 近年、中国の海洋進出、対テロ戦争の激化、不安定な中東情勢など日本が戦争に巻き込まれる可能性は高まっている。一連の法案成立によって日本が米国への支援を厚くすることが、結果的に米国にとっての“敵国”からの日本本土への攻撃を招いたり、国内でのテロの危険性を高めたりすることにつながるという著者の指摘には説得力があった。 (学)
2015年07月13日(月)  10:00  / この記事のURL