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ニッケ・降井会長のこと

 10月15日に67歳の若さで逝去されたニッケの降井利光会長のお別れの会が29日に執り行われた。
 大阪・本町に「鶏口牛後」という鶏肉料理の美味い居酒屋がある。業界でもあまり知られていないが、この店はニッケの経営だ。あれはいつだったか、その店でビールを飲んでいると、奥の座敷に降井会長の姿があった。男女の若手社員たちに実に楽しそうに取り囲まれていた。後で聞くと、降井会長は会長就任直後から、社内の若手社員を集めて「降井財経塾」を主宰し、自らの経営ノウハウの伝承に精力的に取り組んでいたそうだ。この日も、講義後の懇親会だったのだろう。
 それから、やはり若手社員たちを引き連れて街を歩く降井会長の姿を度々目にした。それは以前となんら変わらない元気な様子だった。ただ、社長時代のダンディーにセットされた髪型から、スポーツ刈りのような髪型に変わっていたことを除けば。
 いまから思えば、すでに病との闘いが始まっていたのだろう。そんなことは露知らないわたしは、「降井さんのことだから、会長になって時間もできたので本格的にスポーツでも始めたのだろう」と思ったほどで、その姿はかえって若々しい精悍さを感じさせたほどだった。
 賢明な降井さんのことだから、病に対して不屈の闘志を燃やしながらも、自らに残された時間についても想いを巡らせたに違いない。その残された時間を、次世代の人材育成に費やした降井さんの姿は、いま思い出してもある種の感動を呼び起こす。それは理想的な“漢の生き様”だからだ。合掌。(M.U)
2011年11月30日(水)  11:32  / この記事のURL