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染色加工場の歴史の奥深さ

 以前、飯田繊工の展示室にクイーンエリザベス号の椅子があることを紹介したが、今回は大和川染工所の階段の踊り場に鎮座する橋の欄干を見つけた。一瞬「大和魂」と書いてあるのかと思ったがそうではない。「大和橋」である。
 どういう経緯でここにあるのかは社長も「よくわからない」とのことだが、その只者ではない存在感からして貴重なものであることは間違いない。同社はその名の通り、大和川のすぐそばにある。紀州街道とも記されているので、そこに架かる古い橋がお役御免になった際に、何らかの縁あって、ここに移ってきたと想像される。当時は単なる産業廃棄物に過ぎなかったろうが、今となっては貴重な資料に違いない。現に「譲ってくれないか」との打診もあるという。
 大和川染工所の事務棟も大正時代からの建物をそのまま活用しており、日本と繊維業界の古き佳き時代を感じさせる。そこで育まれた社風が欄干を生き延びさせたのだろう。
 古いモノを無闇にありがたがる必要はないが、これぞと感じるモノは後世に残す。厳しい逆風の中で同社が生き残っているのはこの辺のセンスが優れているのもあるかもしれない。(K・S)
2011年10月18日(火)  10:00  / この記事のURL