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牛窓へのいざない

 岡山県瀬戸内市にある瀬戸内市立美術館は、今月16日まで「牛窓へのいざない」と題して阿藤秀一郎と佐竹徳の2人の画家の作品展を開いている。阿藤秀一郎の作品20点はすべて明石被服興業の所蔵のもので、今回の作品展のために美術館に貸し出された。一般に公開されるのは初めて。
 阿藤秀一郎(1888〜1972)は、岡山県の旧鴨方町(現浅口市)出身で、東北や関東を回り風景画を描いた。晩年は親戚がいる倉敷市の下津井に居を構え、周辺の風景画を多く残した。もともと無名の画家だったが、7年前、下津井の出身で明石被服興業の前社長、故明石河合正照氏が、阿藤秀一郎の親戚の旧家に眠っていた作品を見て感銘を受け、保存の意味もあって150点を購入した。
 佐竹徳(1897〜1998)は1959年から牛窓のオリーブ園で40年近く制作を続け、「オリーブの画家」と呼ばれ、旧牛窓町の名誉町民になるほど知られた人物で、同美術館も佐竹徳の作品を多く保有する。
 今回、同美術館は開館1周年を迎え、佐竹徳を初めて牛窓に導き、旧友でもあった阿藤秀一郎の作品も展示する企画を考えていたが、阿藤秀一郎の作品は市場に少なく展示企画が危ぶまれた。明石被服興業が作品を多く所蔵していることを聞き、企画の実現に至った。
 阿藤秀一郎の絵が“面”で描かれ、幻想的な色合いなのに対し、佐竹徳の絵は“点”で描かれ、自然な色合いで、対照的な印象を受けるが、だからこそお互いに惹かれるところもあったのではないだろうか。(Y・O)
2011年10月06日(木)  10:00  / この記事のURL