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出前を頼むように・・・

 最近のことだが、当編集部に「○○の辺りにある〜を紹介して欲しい」というような電話が舞い込んでくるようになった。○○の部分は地域(場合によっては国)、〜の部分は織布業だったり、生地商だったり、縫製業だったり色々だが、少し気になるのは自己紹介もそこそこに、ひどい場合は当社のこともよく知らないで電話をしてくる人々の存在だ。
 筆者としても、日ごろお世話になっている取材先に何らかの新しい縁が開けるのであれば、紹介することは全くやぶさかではない。とくに「掲載記事を見て興味を持ったので、連絡を取りたい」というのは大歓迎だ。
 逆に言えば、提供できる情報は、まずほとんど紙面で紹介しているし、提供できない情報はやはり提供できないのである。ましてやビジネスマナー的に考えて、電話で名乗りもしない正体不明の人に、お世話になっている企業をおいそれと紹介するわけにはいかない。
 他の業界団体で聞いたところでも、この手の「いいとこ紹介してくれ電話」は増えているようで、やはり最近の中国の各種コスト上昇や、最近では震災の影響で生産現場に大きな混乱が出ていることに原因があるのだろう。
 もちろん「繊維ニュース」の縁で新しい商売ができた――という事例も過去にあるため、すべて門前払いにするわけにもいかない。電話の相手の意向を慎重に見極めながら対応する必要があり、そのさじ加減が難しい。
 ただ、個人的には事業パートナーを探すのに、電話一本で聞いてしまう、という姿勢はどうだろうかと感じる。「電話はキッカケに過ぎない」との反論もあるだろうが、経験上「結構やる人」は「電話をかける相手を電話で探す」ようなことはしていない。
 何のために企業や産地の合同展や展示会が熱心に行われ、出展者も来場者も参加しているのだろうか。ついでに言うと何のために専門紙はそれを取材し、記事にしているのだろうか。
 繊維ニュースに対する信頼の証し――といえば聞こえはいいが、世の中の出前システムは、まだそこまで便利になっていない。そもそも連絡先と名前を明かさないことには寿司もピザも届かない。(K・S)

2011年04月14日(木)  10:00  / この記事のURL