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小ぶりでなんぼ

 大阪百貨店各社の営業面積が拡大する話が出た頃から、人口が減っていく中で百貨店はどうして面積の拡大に走るのだろう、という素朴な疑問があった。固定費を抑えた小ぶりで利益の取れる売り場として、いかに小さい店かを競うような、“小さくてなんぼ”の世界があっていいと思った。
 先日、TV番組で“小商圏に商機あり”という内容が放送された。大型店出店を進めてきたGMSや雑貨店が、小型店拡大に乗り出しているという。
 小売も過当競争状態で、駅前や郊外の主要エリアにはすでに自社や競合他店が出店済み。かといって日本中に店があふれているわけではなく、近所に買い物する場所がなくて困っている“買い物難民”が、実に600万人いるという。
 紹介されたなかで興味深かったのは、従来の10分の1以下という小型店を、一人暮らしの高齢者が多い阿佐ヶ谷に出店したイトーヨーカドーの取り組み(従来は郊外大型店で3000坪以上が多い)。単身世帯向けに、従来以上に小分けした惣菜や米を販売し好評を博す。
 他にも100万人都市中心に出店してきた東急ハンズの、今まで取り込めていなかった小商圏を狙った36坪クラスの出店(従来は2000坪クラスが多い)や、高齢者が多い団地で、閉店した店舗を利用して全日食チェーンがスーパーを出店する取り組みなどが紹介された(若い人も意外に多いという調査から、途中で当初計画より出店面積を縮小していた)。高齢化が進み小商圏が増えるなか、こうしてみると、“小ぶりでなんぼ”の世界は案外期待できると思う。(E・M)


2010年12月16日(木)  10:00  / この記事のURL