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当面、夢は咲かない

 大阪の咲洲(さきしま)へのアクセスといえば、長期にわたり、@天保山近辺からつながっているトンネルを使うA住江公園側から回り込む――の2通りだった。その前に咲洲ってどこ?と聞かれることも多いが、いわゆる南港、ATCやWTC、インテックス大阪がある人工島のことである。

写真1


写真2

 しかし、昨年8月に夢洲(ゆめしま)とつながる「夢咲トンネル」が開通し、アクセスするルートが3通りになった。その前に夢洲ってどこ?と聞かれることも多いが、これと言って挙げる施設がない、オリンピック誘致が失敗して当面の使い道が無くなった人工島のことである。恥ずかしながら、筆者は開通のニュースをほぼ1年間、この連休前まで全く知らず、気になって行ってみることにした。
 まず、夢洲に行くには舞洲(まいしま)を通らねばならない。くどいようだが舞洲ってどこ?と聞かれることも多いが、やたらと贅をつくしたゴミ処理場や各種スポーツ施設や公園がある人工島のことである。今回の3つの人工島の中では一番北にある。連休中ということもあり、この島には、親子連れを中心に、わりと多くの人がいた。
 舞洲から夢洲に行くときに通るのが「夢舞大橋」で、世界初の浮体式旋回可動橋で、建設には600億円以上の経費がかかったという。まあ、渡っているときに動きさえしなければ普通の大きい橋でしかない。
 そして夢洲だが、コンテナヤードがあるくらいで、聞きしに勝る何もなさ(写真1)。夢咲トンネルにつながるだけの綺麗に舗装された道路と、荒野のコントラストが強烈なSF的な光景だ。
 その道を数分走れば、トンネルが見えてくる(写真2)。開通して結構経つはずだが、交通量が少ないのか非常に綺麗である。何もない空間にいきなり口を開けるトンネルに味気ない「夢咲トンネル」のフォントもあいまって「実は映画とかのセットなんじゃないか」と一瞬、現実味が希薄になる。
 そんなことは全くなく、海底トンネルのひやりとした空気を感じながら通り抜けると、当たり前だが咲洲地区に着いた。ちなみにトンネルは自動車しか通れない。現状、公共交通機関も通っていない。
 橋下知事が提唱する各種行政機能の咲洲地区への移転が実現すれば、人工島3島と、それらを結ぶインフラの重要度もより増すのかもしれない。しかし、この人工島は高潮などに弱く、いざ水に浸かると都市機能がマヒするとの強硬な反対意見もある。
 ジャブジャブと税金を投入した事業費用を少しでもペイするためには移転したほうがいいのか否か、どっちにしても、この辺は水に浸かることがあるんだなとか、橋もトンネルも名前にヒネリが無さすぎるとか、ぼんやり考えながら住之江方面から家路についた(天保山方面のトンネルは有料だからである。貧乏人には、これ以上、献上できる無駄金はないのだ)。
(K・S)


2010年05月07日(金)  10:20  / この記事のURL