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「制服こそわが人生」だった時代

 サイレント時代に活躍したドイツの映画監督フリードリッヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ (1888〜1931年)に「最後の人」という作品がある。
 主人公は名門ホテルのドアマンを務める初老の男。ホテルの顔として誇りを持って働いている。職場と家の往き帰りも制服姿だ。
 ところがある日、勤務中につい疲れて腰掛けたところを支配人に見とがめられ、トイレの清掃員にされてしまう。家族に心配をかけまいと、男はドアマンの制服を盗み出して持ち帰る……。
 セリフこそないが心理描写は巧みで、男が金モールの制服を脱がされ、作業衣に着替える場面は悲哀が漂う。彼にとって仕事は人生のすべてであり、制服と仕事は切っても切り離せない。結果的に制服が男を追い詰めていく。
 公開は1924年。高齢化にリストラ解雇と、平成の日本にも重なる部分がある。とはいえ、自分らしさや権利がヘンに幅をきかせる今、このテーマでリメークはちょっと難しいかも。
 ここで宣伝。当社が来年1月創刊の「ユニフォーム・プラス」、巻頭特集でホテル業界をフォーカスしています。コンセプトやスタッフのレビューなど、泊まっただけでは分からないホテル制服の情報満載。お楽しみに!(S.T)
2007年12月14日(金)  06:14  / この記事のURL