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実は兄弟

 中間決算たけなわの季節だが、大阪で素材メーカーの決算会見会場といえば国の重要文化財でもある綿業会館が定番。そして、その綿業会館の少し西側にある輸出繊維会館では、商社の決算会見が行われる。
ところで、綿業会館の設計は渡辺節。その下で設計主任として実際の図面を引いたのは村野藤吾だといわれている。その村野の隠れた傑作といわれるのが輸出繊維会館。つまり、綿業会館と輸出繊維会館は、じつは兄弟だったというわけだ。
 村野といえば「東の丹下健三、西の村野藤吾」と言われた建築界の巨匠で、代表作である広島の世界平和記念聖堂は、丹下設計の広島平和記念資料館と並んで、戦後建築として初めて重要文化財に指定されたことで知られる。ル・コルビュジエの影響下、モダニズム建築を提唱した丹下に対して、村野は古典主義に基づく表現派として、モダニズム派からは「反動的」とさえ言われるなど、ライバル関係にありました。
 ところが輸出繊維会館の外観は、村野の設計にしては大人しく、ありふれたモダニズム建築のように見える。しかし、南側エントランスから初めてロビーに入った人は度肝を抜く。カラフルなタイルのモザイクによる壁面(デザインは、なんと堂本印象)、滑らかな曲線を描く階段。やっぱり“村野建築”だ。
 ちなみに、「繊維ニュース」の編集部は、この輸出繊維会館の5階にあります。御用の際は、お気軽にお訪ねください。(M.U)
写真上から綿業会館、輸出繊維会館、輸出繊維会館ロビー
2007年11月13日(火)  05:52  / この記事のURL