アパレルウェブ ホーム
« 2007年10月29日   |   Main   |  2007年10月31日 »

ここがロードスだ。跳べ!

 「衣料品の店頭価格が上がらない以上は、この問題は根本的に解決しない」。糸・わた・生地の値上げと価格転嫁に関する取材をすると、決まって聞く言葉だ。ところで、なぜ店頭価格が上がらないかというと、小売店は、まずアイテムごとに価格帯を設定して、それに合わせた商品企画を作るからとしかいえない。
 なんだか原理原則が川上と川下で全く異なっていると感じる。川上企業にとって商品の価格とは、原料+労働力+利潤の総和としてとらえられている。だから、原料代、人件費が上がれば当然、商品の価格も上昇する。これは労働価値説に基づく古典経済学の世界だ。
 一方、川下企業からすれば、商品の価格とは消費者がその値段で買ってもいいと感じる価格に過ぎない。つまり、効用価値説に基づく近代経済学の世界である。原燃料が上がろうが、消費者が、その商品を購入することで得る効用が変化しない以上、商品の価格は上がるわけがないということだ。やっぱり原理原則がかみ合っていない。
 価格というのは難しい。そういえば、商品の使用価値と交換価値の関係を価値形態論として説明したマルクスは「ここがロードスだ。跳べ!」と一喝していたっけ。川上と川下が商品価格について分かり合うにも、やはりそれぐらいの飛躍が必要なのかも。
 しかし、事態は深刻化する。だから言いたい。
 ここがロードスだ。跳べ!
(M.U)
2007年10月30日(火)  06:15  / この記事のURL