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知多木綿の火縄銃

 【中部・北陸支社】歴史小説は面白い。特に戦国時代を取り上げた小説はついつい夜更けまで読んでしまう。群雄割拠の戦乱の中、戦の駆け引きなど目覚ましく変化するはらはら、どきどき感が楽しい。
 大河ドラマも同様だ。同時代の原作となると毎週日曜日の午後8時には、テレビの前にどっかり。来年は1973年に放映された『国盗り物語』以来の、地元美濃を舞台とした『麒麟がくる』の放映を予定。改めて、同時代の歴史小説を乱読している始末だ。
 そうした中、『敵は本能寺にあらず』(新宮正春著)の鉄砲名人・雑賀の但中編で知多木綿を使用した火縄銃の文章に出くわす。そこには雑賀の鉄砲放は、雨にぬれてもすぐに乾かせて連続射撃に耐える知多木綿を好んだと記述してある。
 戦国最強の鉄砲傭兵「雑賀衆」は現在の和歌山市周辺に勢力を持った集団。近くでも綿作が行われていたにもかかわらず、あえて、今の知多産地から調達しているから興味深い。そういえば知多産地の伝統的な晒し木綿はいずれも速乾性や耐久性が要求される手拭い地、布おむつ地があるのはその名残かもしれない。
 日清、日露戦争で毛織物の国内調達が不可欠となった軍服。その官需で発展した尾州産地。戦にも絶えず繊維の話が出てくる。(聡)
2019年07月03日(水)  10:00  / この記事のURL

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