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日本のアパレルが海外進出する為の課題
日本アパレルは、日本国内マーケットが一定の規模を持っていたため、

国内マーケットに特化した事業構造のもとに発展してきた。

このため、次のような問題を抱えていると思う。

1、原価率が高く 海外に卸した時の内外価格差が激しい
国内マーケットでは発売元であるアパレル企業から消費者までの
流通経路が比較的短く(近年のSPA指向の高まりによって流通経路がさらに
短くなる傾向がある)、海外のグローバルブランドに比較して
仕入れコストが高い。
このため、アジア・中国市場で大きなビジネスを実施するために
必要不可欠とされる代理商を活用したビジネスが、
値入幅の観点から成り立ちにくい。
代理商との取引が実現したとしても、店頭価格が日本国内小売価格の
150%から200%に達することとなり、消費者から支持される
ブランドになることが困難である。

2、中国で90%も生産していながら中国からの
  ドロップシッピングが出来ない

アパレルメーカーと言いながら、自社工場を持つアパレル企業は少なく、
OEM、ODMなどの外注先に製造または企画製造を依存する
体制が一般的である。
しかもOEM先、ODM先が多段階にわたることもあり、
また素材の種類や中間加工が多岐にわたることが
通例であるため、複雑で長大なサプライチェーンとなっている。
このため、自社製品のサプライチェーンをコントロール
できていないアパレル企業が多く、海外展開(代理商活用のための
値入幅の確保)のカギとなる産地直送(ドロップシッピング)が
容易ではない。

3、人材がいない。
これまで海外志向が希薄であったため、社内に海外事業を
担える人材が育っていない。

4、そもそもブランディングが出来ていない。
海外における知名度が低い。
また、海外における知名度向上のための施策を講じてきていない。
つまり、アイコンなどが無く、グローバル展開を意識した
ブランディングが出来ていない。
外人にはとにかく分かりずらい。
ブランドの看板を代えてしまうと何だか分からない。

上記のような課題を抱えながらも、これまで海外進出を試みた
アパレルメーカーがなかったわけではない。
しかし、その多くが手痛い失敗を経験している。
上記の事業構造上の課題のほかに、次のような問題が
あったものと思われる。

5、ローカライズが出来なかった。
日本国内で展開してきたビジネスモデルへのこだわりが強く、
現地に適応できなかった。
現地市場の特性に合わせた商品展開ができなかった。
たとえば、日本の百貨店アパレルが得意とするミセス市場は
、アジアの新興国ではほとんど存在しないにもかかわらず、
日本と同様の商品展開を押し付けようとした。
(日系百貨店が流通市場の主導権を握ってきた台湾市場は、
日本の百貨店アパレルが一定のボリュームを獲得できた
数少ない例外事例ではある。)

6、独資に拘るばかり、人脈が中途半端
中国では、日本文化に対する高い評価がある半面、反日教育の
影響もあって、日本企業の存在感が増すことに対する警戒感が
あることも否定できない。
地道な文化外交を継続するとともに、進出スタイルに対する
慎重な配慮も必要とされるところではあるが、このような事情は
あまり考慮されてこなかったように思われる。
しかし、海外で展開するには信頼の出来るパートナーとの
合弁が必須。
独資で成功している数少ない事例もあるが、長年に渡って根気よく
ローカライズしている特例の企業だけである。
 2011/08/18 21:37  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

H&M、店舗倍増へ
先週金曜日の日本経済新聞10面に

「H&M、日本で店舗倍増 来年めど30店舗に
 関西などで拡充」

という記事が掲載されました。
2008年の日本進出以来、首都圏中心部で展開してきた
店舗網を関西にも拡げていくというようです。
また、H&M以外の店舗を出すことも検討しているとのこと。

H&Mに関わらず、日本に進出した欧米系ファストファッション
企業の苦戦が伝えられる中、このニュースには、少々びっくり
させられました。

一時は「日本撤退か!?」という話も出ていたH&M。
足元では業績を拡大してきたのでしょうか?



これは紙面掲載の表に、1店舗あたりの売上高を加えたもの
ですが、H&MのパーションCEOが説明するとおり、

「店舗1平方メートルあたりの売上高は、日本が世界で最も大きい」

ことが一目瞭然です。

首都圏中心部での展開ということも影響しているとは思いますが
それにしても、一般的なアパレル企業の“数倍の”売上高をたたき
だしているのです。

こうしたH&Mの底力が、今回の店舗拡大にどう影響してくるのか。
今後の動向から目が離せません。

 2011/08/15 15:01  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

Facebookページで効果を得るには…
“ソーシャル”が、今のウェブにおける重要なキーワードで
あることは、もはや間違いありません。

中でも、FacebookにおけるFacebookページ(旧ファンページ)は、
企業にとっていわば掲載費無料で掲載できる広告媒体なので、今、
大きな注目を集めています。

しかし「流行ってるから」「話題になってるから」という理由だけで
Facebookページを作成しても、その効果はほとんど望めないのでは
ないでしょうか。

どんな企業なら、Facebookページでそこそこ“効果”があり、
どんな企業だと、Facebookページをやっても“無駄”なのか。

正直、今は、この部分に対する根本の議論があまりされていないような
気がしています。

そんな中、こんな記事を見つけました。

▼ Facebookページで成功する会社。成功するわけ無い会社を推測する
(More Access,More Fun!より )

こちらのブログで詳しく紹介されていますが、特にポイントになるのは

 ■ブランドイメージがはっきりと確立されている
 ■話題になりやすい、つまりシェアしたくなる内容がある

この2点だと思います。
(「年齢層高め」「都会中心」という部分については、今後の広がり方に
よって日々変化していくでしょう。)


いずれにせよ、自社のブランド体質や商品特性、社内体制が
“Facebook”とマッチしているか否かを確認した上で、Facebookページを
立ち上げなければ、その効果を享受することはできません。

場合によっては、他のSNSを利用した方が効果が上がるケースや、
時期的に見送った方が良いということもあるでしょう。

Facebookページで効果を得るには、そうした「見極め」と「判断」が
何より重要であるように思います。

 2011/08/12 13:41  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

まだまだ日本は後進国 〜ソーシャルメディア利用率ランキング〜
ソーシャルメディアの話題をもうひとつ。
日経デジタルマーケティング8月号に、興味深いランキングが
掲載されていました。



ネット利用者が多い主要10カ国のうち、過半数の国では、その
利用率が9割を超えています。

特に、アメリカ・ブラジル・カナダ等では、ネット利用者のほぼ全員が
ソーシャルメディアを利用しているという驚くべき結果となっています。

こうした国におけるソーシャルメディアは、もはや「社会インフラ」
と呼んでもいいいのではないでしょうか?

それに対し、日本と中国での利用率はまだまだ低いですが、
両国共に、その拡大余地・可能性は大きいとおもいます。

特に、中国ではネット利用者が爆発的な増加を続けており、その
成長性には疑うところがありません。



圧倒的なネット人口を母体に、中国でのソーシャルメディアが
どんな進化を遂げるのか。

その動向から目が離せません。
 2011/08/11 14:01  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

“シェアの法則”が世界を変える
あちこちのサイトでM・ザッカーバーグ氏の発言が話題になっています。

「これまでの5年間はユーザー数を伸ばすことが最も重要だった」という
同氏。しかし、これからの5年間は“情報共有件数”を最重要指標として
注目していくとのこと。

同氏によると、半導体産業における“ムーアの法則”のように、
ソーシャルメディアには“シェアの法則”と呼ぶべき法則性があると
いいます。

1ユーザー当たりの情報共有件数の推移には一定の法則性があり、
今後はこの法則に沿って、次のサービスを考えていかなければ
ならないと主張しているのです。

Facebookでいえば、どれだけその情報が「いいね!」されたかであった
り、「コメント」された・「シェア」されたのかということが、これまで以上に
重視されるということになるのでしょう。


ソーシャルメディアの特徴である「情報発信」だけではなく、
「情報共有」が重視される時代へ。


ソーシャルメディアの拡大に従って、ウェブ上での“口コミ”(ソーシャル
メディア上で“シェア”された情報)が、これまで以上に膨大に、かつ、
強力なものになっていくのは確かだと思います。

これはプラスの情報だけではなく、マイナスの情報にも当てはまります。

消費者に支持されないだけではなく、嫌われてしまったとしたら…
今の“炎上”どころではない騒ぎになるのではないでしょうか。

もちろん、マスコミや企業からは、こうしたソーシャルメディアでの情報
共有を強く意識した情報発信そのものが行われるようになるはずです。

極端にいえば、人々が興味を持たない・楽しめない・共感できない
“一方的な情報”は全く流通しない…そんな時代がそう遠くない将来、
やってくるのかもしれません。

こうした時代の変化にいかに対応できるかどうかが、企業にとっても、
個人にとっても重要になってくるように思います。
 2011/08/04 10:53  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール
千金楽 健司(ちぎら けんじ)
株式会社アパレルウェブ 代表取締役 & CEO



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